【新・日本紀行】ドヤ街、飛田新池のあの西成に大中華街構想|羽田翔

【新・日本紀行】ドヤ街、飛田新池のあの西成に大中華街構想|羽田翔

大阪市の南西部に位置する西成区。宿泊費の安さから外国人バックパッカーが増え、かつては日雇い労働者向けの安宿”ドヤ”もWi-Fiが完備されるなど現代的なホテルへと変化。商店街はシャッターを下ろしている店が目立っていたが、一方で「カラオケ居酒屋」が急増するなど変化する西成を、「大中華街」にしようとする構想が進んでいた……。(初出:月刊『Hanada』2019年6月号。肩書などは当時のママです)


日本中の商店街の問題

日本人と中国人。一言に文化の違いと言うが、双方の事にあたるスピードには相当な隔たりがある……取材をしてみて、つくづくと感じた。

さらにこの中華街構想の根底にある問題は、西成だけではなく、日本中にあるシャッター商店街にも共通するものだとも思える。

村井会長が言う。

「中華カラオケが雨後の筍のようにできた理由は、箱があったから。(商店街で)20、30%くらいの空き店舗が出ていたしね。正直、大変に借りやすい状況にあった。

林くんの手法としては、借りるどころか、地面から全部買い上げている。店舗だけじゃなく、周辺の空き家・空き地も。

単にカラオケ居酒屋をやるだけなら、土地までは買わない。しかし、彼らは土地から買っている。大阪(市)で一番安い西成の土地を。それで、なにを意図としているかやな。

これらの話は、単にうち(の商店街)だけの問題ではないと思うよ。日本国中の商店街の問題であるし、そのためには、国なり地方行政も考えてもらわなければならない」

日本全国に無数にあるシャッター商店街。そのなかには西成ほどではなくても、再生の可能性を秘めた街は多くあるだろう。まさに、日本人全体が考えなくてはならない国土の問題とも言えるのではないか。

羽田翔 | Hanadaプラス

https://hanada-plus.jp/articles/1052/

1965年、東京都生まれ。20代前半、バブル絶頂期の歌舞伎町に「営業職」として出入りし、その魅力に取りつかれる。以降、風俗出版営業、編集プロダクション勤務、グラビア雑誌記者などを経てフリーライター。主なフィールドは現在風俗、若者カルチャー、芸能など。いまも日々、歌舞伎町の”定点観測”をルーティンとしている。著書に『歌舞伎町コロナ戦記』(飛鳥新社)がある。

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