ロシアによる“北海道侵略”に備えろ!|和田政宗

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世界各国はロシアが「まさか」ウクライナに全面侵略するとは思っていなかった……。「まさかしないだろう」という性善説はもう通用しない! 予期せぬことがいつでも起こり得る「まさかの時代」と日本はどう向き合えばいいのか。また、どうすれば「プーチンの戦争」を止めることができるのか。日本が果たすべき役割を和田政宗議員が緊急提言!


和平の仲介ができる大国は日本しかない

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ウクライナにおける事態は日々刻々と変化しており、さらなる深刻化が懸念される。首都キーウでは、ミサイル攻撃により都市を破壊し尽くす戦略をロシアは取っている。キーウ周辺のロシア軍の一部はいったん後退したが、補給を含めた態勢の立て直しをしているとみられる。

また、ウクライナ南部においてロシアは、南西部の主要港湾都市オデッサを狙う動きを見せている。南部の動きは当然キーウ周辺のロシア軍と連動しており、キーウ周辺で体勢を立て直す間に南部を全て攻略し北上するか、オデッサまで軍を進めれば戦線が伸びすぎると判断すれば、オデッサを牽制しながら北上して南からキーウを攻撃する作戦が想定される。

いずれにせよそうなれば、ポーランドルートからの兵器供給や軍事支援物資供給が寸断されることになり、ウクライナはさらに苦しくなる。

ロシアは長期戦も辞さない構えであるが、時が進めば進むほど、ウクライナを守るための方法が少なくなってくる。3月24日にはベルギーでG7の緊急首脳会談が開催されたが、首脳声明は、ロシアを非難し撤退を要求するとともに、ロシアが化学兵器や核兵器を使わないよう警告するという段階にとどまった。G7はさらに対応を強めていくと考えられるが、日本はG7を引っ張り、和平のための中心的な役割を果たすべきである。

繰り返しになるが、ロシアとウクライナの停戦、和平の仲介ができる大国は日本しかない。ウクライナのゼレンスキー大統領も期待する日本のリーダーシップを今こそ発揮することが岸田政権には求められる。何も躊躇することはない。行動あるのみだ。

月刊『Hanada』2022年5月号

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