来年の通常国会こそ改憲の正念場だ|百地章

来年の通常国会こそ改憲の正念場だ|百地章

8国会も棚ざらしにされた国民投票法の改正。国民投票法改正の審議はすでに尽くされており、後は採決を待つだけだ。ところが、自民党は採決できない理由をいろいろ挙げて、長く言い訳に終始してきた。党是である憲法改正から逃げ続ける自民党の言い訳はもう聞き飽きた!なんでも反対の共産党や、共産党の顔色ばかり窺う立憲民主党との合意などなんの意味もない!


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臨時国会が12月5日閉幕し、憲法改正手続きを定めた国民投票法の改正は、最大の懸案事項の一つだったにもかかわらず、今回も先送りされてしまった。

国民投票法の改正もできない自民

衆議院では何とか憲法審査会を開会し、自由討議にまでこぎ付けたものの、結局、国民投票法の改正を行うことはできなかった。これで、改正法案は平成30年に提出されて以来、8国会も棚ざらしにされたことになる。

11月26日の会議では、閉会直前に日本維新の会の馬場伸幸委員から「討議終了と採決」の緊急動議が提案されたが、それも叶わなかった。国民民主党も法案に賛成しており、折角、恰好のお膳立てをして貰いながら、自民党が採決に踏み切れなかったのは、実に不甲斐ない。

他方、参議院の憲法審査会では実質的な審議は一度も行われていない。そのため、日本維新の会の松沢成文委員が「3年近く実質的な審議が行われていないのは、林芳正会長(自民)の指導力、決断力の欠如によるもの」として不信任動議を提出した。残念ながら否決されてしまったが、林会長にやる気がないなら、速やかに更迭すべきだ。

言い訳は聞き飽きた

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