平成ガメラの傷。こういったパーツをいくつも作り着ぐるみに張り付けていく。
プロップコレクション第一号・レッドギラスのコブ。
怪獣作りの神・高山良策さん作の怪獣着ぐるみよう瞼とラー(ギニョール)の手。
ゴミと勘違いされ捨てられそうに
様々なパーツを紹介したが、最後にハリウッド映画のパーツをご紹介しよう。
まずは映画『エイリアン』のミニチュアセットのパーツ。H・Rギーガーの世界観を表現したセットだったので、多くのパイプが使われている。このパーツを手にしてわかったのが、粘土が使われていたという事。芸術家であるギーガーが粘土にパイプを埋め込んで作っていったのだろう。
作業は造形スタッフがやったとしても、このパーツで当時の現場の雰囲気もわかってくる。
最後は映画『バットマン』のバットカウルのパーツ。バットカウルとは、バットマンの顔の部分、つまりマスクの事を言う。こんな切れ端を見せられて「これがバットマンのカウルの一部だ」と言われても信用されにくいが、これは紛れもなく『バットマン フォーエヴァー』(1995)で使用されたバットカウルのパーツなのだ。
バットカウルはフォームラバーで作られているので、時が経つと硬化してボロボロになってしまう。『バットマン リターンズ』 (1992年)のバットカウルを持っているが、30年近く経っているので超ボロボロ。かろうじて何とか形を保っているが、更に劣化するであろう。
仲の良い人が『バットマン フォーエヴァー』のバットカウルを持っていたが朽ちてしまい、残った破片を頂いた、というわけだ。
今回はパーツや破片を紹介したが、コレクションルームを探せば、まだまだそういったものが他にも出て来ると思う。これらのパーツ&破片、自分が死んだら遺族は困るだろうな。
部屋の片付けを手伝ってくれた奥さんがゴミだと思って捨てようとしたこともあった。時には「これは何処に置いたらいい?」って死んだゴキブリのミイラを持ってきた事もある。
「これはお宝グッズではなく死んだゴキブリだよ」って教えたら「どれがお宝でどれがゴミかわからない」とブチ切れられたからね。
今後はこういったものでも、他人が見てわかるようにキャプションを付けてケースに入れないとだめだろう。人生、まだまだやる事が多いな。