ネット上の情報については、しっかり反論しておかなければフェイクニュースが拡散されるし、逆に、しっかり反論しておけば、ちゃんと見ていただける。そう確信しています。
ついては、かねてから議論になってきた森友学園と野田中央公園の問題についても、一言、書いておきたいと存じます。
隣の選挙区=大阪10区の辻元清美議員は、そのHPの「デマについて」に、「足立議員のいう「辻元清美の疑惑」は全てデマ」というデマを掲載しています。
足立議員は、「国有地である野田中央公園(大阪府豊中市)の売却において、辻元が補助金を出させた」と言っています。しかし、野田中央公園の売却は、民主党政権より前に、自民党麻生政権のときに決まっていました。また、野田中央公園に関する補助金も、自民党麻生政権のときに決まっていたのです。
しかし、この辻元氏の説明こそデマなのです。
豊中市の野田地区は昭和49年に大阪国際空港騒音対策区域として指定され大阪航空局の行政財産として管理されてきましたが、普通財産に変更し平成8年から区画整理事業を実施。処分に先立って、2010年(平成22年)1月に「地下埋設物調査報告書」がまとめられたのです。当に民主党政権下にです。
繰り返します。大阪航空局が「地下埋設物調査報告書」をまとめたのは辻元清美氏が国土交通副大臣だった2010年1月です。麻生政権が補助金を予算化した前年5月には、報告書はまとまっていなかった。ところが近財局と豊中市は報告書のことを知っていながら、それを無視し14億円で取引したのです。
大阪航空局が豊中市野田地区の地下の瓦礫等について承知したのが2010年1月、野田中央公園用地の売払に使われた不動産鑑定書の日付は2月19日、近畿財務局と豊中市との国有財産売買契約書の日付は3月10日です。なぜ不動産鑑定士は地下の瓦礫を無視したのか、なぜ補助金が満額執行されたのか。
辻元氏は、私が衆院予算委で野田中央公園に触れた直後、わざわざ党本部職員に電話をしてきて、1)補助金を予算化したのは麻生政権、という言い逃れに加え、2)補助金を決裁したのは大阪府の橋下知事だから野田中央公園を取り上げると橋下さんにも火の粉が降りかかる、と脅してきました。
しかし、当時の橋下知事は、大阪航空局「地下埋設物調査報告書」を知る立場にありません。むしろ、近畿財務局が豊中市に国有地を払い下げた14億円を所与として事務を執行しただけです。それに対し、辻元副大臣は大阪航空局の報告書を詳細に知り得る立場にあり、補助金の担当副大臣でもあったのです。
私は、だから辻元はクロだ!と無条件に断定したのではありません。立憲民主党や共産党が安倍夫妻はクロだ!と国会で印象操作に終始するのであれば、同じように立憲民主党の国対委員長・辻元氏だってクロだ!って印象操作できるよ、そんな泥仕合でなく、国の未来を創るための論戦を展開しよう!と訴えてきたのです。
なお、百歩譲って、辻元さんが言うように「野田中央公園の売却は、民主党政権より前に、自民党麻生政権のときに決まっていました。また、野田中央公園に関する補助金も、自民党麻生政権のときに決まっていた」のであれば、麻生政権は一度も不動産鑑定をせずに国有地を払い下げたことになります。あり得ないですね(笑)
本件に関する以上の事実関係については、どこででも何度でも説明をする用意がありますので、必要であれば遠慮なく問い合わせ下さい。
(2020年6月22日 衆議院議員 あだち康史 Webより転載)