籠池長男が反省告白 両親は安倍総理に謝れ!|小川榮太郎×籠池佳茂

籠池長男が反省告白 両親は安倍総理に謝れ!|小川榮太郎×籠池佳茂

月刊『Hanada』2018年9月号に掲載され、大反響を呼んだ「籠池長男が反省告白 両親は安倍総理に謝れ!」の全文をついに公開!「森友問題とは何だったのか?」。衝撃の真実がいま明らかになる――。


籠池 この日に証人喚問が決まり、さらに「国が自分たちを敵視している」という思いに拍車がかかってしまった。ちなみに、証人喚問で父が読み上げた文章は菅野氏が書いたものです。

私が塚本幼稚園での会見に同席した3月10日から証人喚問の3月23日までは、2週間あまり。証人喚問までの間は帝国ホテルに泊まり、野党議員やメディアの取材を受けながら、答弁の準備をすることになった。この時は、日々起こることに対処するので精一杯でした。

その後も、3月31日に大阪府市の合同監査が入り、幼稚園の補助金の件や保育園の保育士の数が足らないなどで刑事告訴も辞さないと言われ、対処に追われていました。

4月には森友学園の民事再生法手続きがあり、6月には家宅捜索を受けるなどドタバタしている間に、一気に7月31日の両親の逮捕まで行ってしまったという印象です。

小川 そもそもこの森友学園問題は、政治史を揺るがせたロッキード事件やリクルート事件のような、大臣クラスの政治家が何十人も捜査され、数十億単位の賄賂が飛び交うような問題では全くありません。本来であれば、大阪地方版のベタ記事で扱われる程度の話題にすぎない。

ところが、その程度の問題を、朝日新聞をはじめとするメディアは「忖度」などというキーワードで膨らませ、空前絶後の倒閣運動に仕立て上げた。

国会や会見で総理や関係者が何を話しても、結果、「疑惑は深まった」と繰り返すばかり。この異常な渦巻きのなかで主役を担わされてしまったのが籠池夫妻だったわけですね。

籠池 率直に言えば、当時は政権も、国も、大阪府も、マスコミも、保守派さえも、すべて敵に見えていました。「どうしてこんなに頑張ってきた父だけが悪者にされるんだ」と。

小川 いまとなっては、「大山鳴動してネズミ一匹」だったことは明白です。しかしその鳴動が、国会や財務省を含む日本全体にパニックを引き起こした。

いまから振り返って本当に問われるべきは、こういう状況下でマスコミ対応に慣れない一個人が選択を誤ったかどうかではなく、最大の要因であるマスコミの在り方だと言わざるを得ないでしょう。

マスコミが塚本幼稚園を袋叩きにしたことで、籠池家はもちろん、在園生、卒園生を含む関係者に多大な影響を及ぼし、彼らの名誉を傷つけた。このことは、「視聴率が取れたから」 「権力の監視の副産物だ」 「籠池家のキャラが濃かったから」というような話で済ませられるものではありません。

それからもう一点、保守の思想を持った一幼稚園が、一連の報道によって潰され、小学校計画が水泡に帰したという被害についても思いを致すべきでしょう。

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左派の組織的囲い込み

籠池 菅野氏は、稲田議員が防衛大臣を辞任するとなった際には、父においおい泣きながら電話してきたと言います。「ようやくクビを取った」ということなのでしょうが、父自身は稲田議員のクビを取りたいなんて思っていなかったので、「何で泣いているの?」という反応でしたが……。

いまになってみればおかしいとわかることでも、渦中にいるときには気づけなかった。まるでユデガエルのようなもので、いつの間にか完全に野党支持者、つまり反政権グループに囲まれていた。ある活動家などは、ある時期、両親と一緒に自宅に住んでいたほどです。

小川 えっ、家に上がり込んで住んでいた、と。驚き入った話だな。

籠池 野党との連携で言えば、当初、辻元清美議員が塚本幼稚園に来たという話が話題になりましたが、これに関しても菅野氏の指示で、私の下の妹が「目撃したと言ったけれど、あれは間違いだった」と証言を変えさせられています。

菅野氏は辻元氏に恩を売ることができたでしょう。野党との繋がりで言えば、菅野氏は「自分の庇護者は共産党である」とも言っていました。

一般の野党支持者の方々はもともと教育内容には批判的でしたが、「それでもご両親は気の毒だ」 「これは国策捜査だ」と信じ込んでいます。

私自身も、両親の境遇は不憫に思っていましたから、共感がないわけではない。勾留中に差し入れを届けてくれたことなどは、私にとってもそうですが、両親にとってもありがたかったのだろうと思います。

ただ、こういう人たちとばかり付き合っていると、自分がこれまで持っていた保守派の立場や、安倍総理支持という意見についても信じられなくなってくるのです。

明確な報道被害

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