日本の国会が、イギリスの議院内閣制と党首討論をモデルにしたからといって、それをそっくりそのまま真似する必要はありませんし、そもそも真似することは不可能です。
なぜなら、イギリスと日本では、首相の国会に対する負担の差が圧倒的に異なるからです。先述した産経新聞記事には次のようなデータが示されています。
産経新聞(2019/2/1)
衆院調査局の岸本俊介局長(当時)は『RESEARCH BUREAU 論究』(第14号、2017年12月)で発表した論文で、日英の首相の国会出席日数を比較した。論文によれば、日本の首相の国会出席回数は112回、出席時間は370時間程度(2016年)だったが、英首相の議会出席は46回、出席時間は50時間程度(2015-16年会期)だった。
このデータから、日本の首相の方がイギリスの首相よりも圧倒的に国会を重視していることがわかります。しかもイギリスの首相が自ら野党の党首に対して質問できるのに対して、日本の首相は集中審議で野党の質問に答えることしかできません。
「驕り」が見えるのは、こんなに酷使されている日本の首相に対して、「国会軽視」と罵るコメンテーターの方です。
また、短い時間での党首討論において原稿を利用するのも合理的です。党首討論は、各党首がそれぞれの論理を説く場です。バラエティ番組のトークではないので、アドリブで話し合う必要は全くありません。
いずれにせよ、明らかに日本の国会は運営方法を改革する必要があります。予算委員会は予算の議論だけに集中し、首相の出席も絞ることが必要です。その代わりに党首討論の頻度を高めて、与野党の党首が実質的な議論を深めることが重要であると考えます。
こうすれば、首相も質問から逃げることができなくなりますし、野党もどうしようもない質問をすることができなくなります。
過剰な合意形成による「決められない政治」
さて、番組最後の「風をよむ」では、コメンテーターが一丸となって自維連立政権を批判しました。


