その反面、近年の日本の選挙では、多様性という言葉では表現不可能なエキセントリックな政治家が当選したり、コンプライアンスに問題がある政党が誕生したり、議会の品位が低下しています。
このような政治家や政党に対して、血税を投じることには大きな抵抗を感じざるを得ません。
比例代表の削減はあり
ちなみに、「日本の議員は多すぎる」として議員定数の削減を繰り返し主張してきたのが、『サンデーモーニング』の重鎮である寺島実郎氏です。谷口氏とは正反対のことを十年以上言い続けてきました。ちょっとだけ例を示します。
寺島実郎氏(2018年11月11日):代議者の質が問われている。政治改革を本気でやったら、消費税上げようかという時に、政治の「自ら身を切る」といって議員定数の削減って言っていたわけですよね。「10人減らしましたよ」と言うが、とんでもない話で、人口比で米国の倍の国会議員を抱えているわけです。それを人口が3割減るという流れの中に日本が立っているとしたら、最低3割減らさなければダメだろうがという話なのに
寺島実郎氏(2022年6月26日):10増10減とか言ってますよね。だけど想い出してもらいたいのは、10年くらい前から、日本の代議制民主主義ってこのままでいいのかと。議員定数の削減っていう話が盛んにされていたんですよ。身を切る改革というか、国民にこれだけの負担を強いるのだったら、例えば衆参両院の議院定数を3割削減する。なぜなら米国に比べて一人当たりの議員の数は人口当たり倍なわけですから。しかも人口が3割減るという国で、仮に3割議員を減らしたら、一人に1年に2億円かけているわけですから、約200人として、要するに年間400億円節約になる。さらに10年としたら4000億ですよ。
寺島実郎氏(2025年2月23日):もう一つは、政治の身を切る改革、要するに政治にコストをかけないためにどれだけ努力しているか。(寺島氏が)再三発言してきている国会議員の数の削減だとか、そういう類の政治の身を切る改革の議論を放っておいて、いつの間にか、バナナの叩き売りみたいに、年収の壁だろうが、教育無償化だろうが、何でも国が面倒を見てくれればいいと、税金を払わない国にした方がいいという方向に議論が行っちゃっている。

【今週のサンモニ】寺島実郎氏が珍しく正論を言うも…|藤原かずえ | Hanadaプラス
https://hanada-plus.jp/articles/1637『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。