二週間で「戦争の検証」ができるわけない
さて、スタジオトークでは、今後に石破氏のメッセージが出るかについて番組の見解が述べられました。
アナウンサー:戦後80年談話を出すのか注目されていた石破総理ですが、「なぜあの戦争を始め、なぜ避けることができなかったのか、その記憶をきちんと持っている方々がおられるうちに検証するのは80年の今年が極めて大事」と述べていました。
しかし、安倍談話で解決済みとする議員らの牽制もあるなか、石破談話の発出は見送られました。では自身がこだわる戦争の検証をめぐって、いつどんな形でメッセージを出されるのかと問われると、「実際に戦争が終わったのは降伏文書に調印をした日だ」という考え方を述べていて、日本が降伏文書に調印した9月2日以降に発表するかが注目されています。
膳場貴子氏:戦争を検証していく、これは大事なことだと思うんですけれども、自民党内の政局と結びつけないで判断していってほしいなと思います。
終戦当時20歳の新成人が100歳の今、「記憶をきちんと持っている方々がおられるうちに検証する」という石破氏の言葉は破綻していますし、80年かかっても検証できなかったものが、これからわずか2週間でできるわけがありません。
自民党内の政局以前に、そんな大事なことを素人にテキトーに検証されて困るのは、現在および将来を生きる日本国民ですし、何よりも当時を生きた英霊です。
加藤登紀子氏:石破氏が13年ぶりに「きちんと反省しよう」「きちんと戦争をもう一回検証しましょう」と言ったのは凄く大事だ。やっぱり日本が敗戦国だけど、始めた加害国でもあるという認識は若い人たちにも持っていてもらいたい。
安倍氏がどうしてお詫びを子子孫孫しなければいけないのかというのがあるが、どのようにして戦争を行なったことに対する反省を私たちは今後の生き方の中で示そうかというときに、アジアにおける戦争を二度と引き起こさない責任。日本が必ず平和的にアジアの幸福のために貢献する国だという姿勢をはっきり持つことだ。
ただ反省なんだけど、積極的に何をどういうような形で表現していくのか、そこまで踏み込んで石破氏には新しい日本の方向性を見せて欲しい。