■家族
目加田説子氏:懐古主義というか「トラッドワイフ」でしたっけ、みたいなものって、私たちって古き良き時代にすがりたい、「あの時代って良かったよね」って思われがちだけれどもカウボーイの時代が良かったのか、冷戦時代が良かったのか、そんな単純ではない。
専業主婦という生身の個人を古き良き時代の単純な存在としてバカにするこのような発言こそが、多様性を認めていない証左です。家族をどう営むかは個人の選択によります。
畠山澄子氏:家族が大切な拠り所である人は全然いて構わないと思うが、家族が絶対でもないし、唯一ではないと思えることが大事かなと思う。
この畠山氏の発言こそが、真正のリベラリズムを理解した人の発言です。
リベラリズムにおいて、他人に危害を与えない限りにおいて人は自由なのです(ミルの危害原理)。幸せのかたちは多様であり、すれ違って当然です。
この違いを「分断」という言葉で無理やり問題視するこの番組企画の意図こそ、まさに道徳主義であり、似非リベラルそのものといえます。
個人ブログ「マスメディア報道のメソドロジー」にて、論理学や心理学の定義に基づいた、メディアの報道・政治家の議論における論理的誤謬などの問題点を指摘。「ひるおび」「報道ステーション」「NEWS23」「サンデーモーニング」などの具体的な放送内容や議員の答弁、記者の発言などを例示しての論理的な分析が話題を呼んでいる。記事の一部を言論プラットフォーム「アゴラ」にも転載中。