なぜ自民党総裁選で青山繁晴さんを支援するのか|和田政宗

なぜ自民党総裁選で青山繁晴さんを支援するのか|和田政宗

9月12日(木)に告示され、27日(金)に開票が行われる自民党総裁選。私が選対事務局長を務める青山繁晴さんは、8月23日に記者会見を行った。しっかりと推薦人20人を9月12日に確定できるよう頑張りたい。(写真提供/産経新聞社)


見通しが立たなければ会見は開かない

次の内閣総理大臣を実質的に選ぶことになる自民党総裁選。9月12日(木)に告示され、27日(金)に開票が行われる。8月14日に岸田文雄総裁が総裁選へ立候補しないと表明してから、すでにその火ぶたが切られており、立候補に必要な推薦人20人の獲得に向けた動きが激しくなっている。

総裁選は、国会議員票367票、党員票367票で争われる。党員票は総党員得票数をドント方式で各候補に配分する。1回目の投票で368票以上の過半数を獲得すれば、1回目の投票で新総裁が選出される。1回目の投票で過半数を獲得した候補がいなければ上位2人の決選投票となり、国会議員票367票+地方票47票(その都道府県において投票済みの党員投票数が多い候補のほうが1票獲得)で、得票数が多いほうが、新総裁となる。

過去には決戦投票において、1回目2位だった候補が2、3位連合で1位を逆転したことがある。昭和31(1956)年の総裁選では、2位だった石橋湛山氏が2、3位連合で1位の岸信介氏を逆転し、新総裁となった。

なお、平成24(2012)年の総裁選では、1回目1位の得票だった石破茂氏を2位の安倍晋三氏が決選投票で逆転したが、この時は議員投票では1回目で安倍氏が石破氏を上回っていた。

現在、総裁選には12人が立候補の意欲を示している。推薦人がすでに確実に集まっているのは、各種の情報を総合すると、小林鷹之氏、小泉進次郎氏、石破茂氏、河野太郎氏、林芳正氏、茂木敏充氏とみられる。「見込みが立った」と言っている陣営でも推薦人確保が厳しい陣営もあるとみられるが、目途がつき次第、立候補表明となるであろう。

すでに自身のネット動画などで総裁選への立候補を表明し、私が選対事務局長を務める青山繁晴さんは、8月23日に記者会見を行った。この会見において、「推薦人確保の見込みは?」との質問があったが、推薦人確保の見通しが立たなければ会見は開かない。

ただ、推薦人については各陣営ともアプローチを続け、それが重なっている場合もあり、最終的に告示日12日に20人の推薦人を揃えて提出しなければ総裁選に挑めないので、しっかりと推薦人20人を12日に確定できるよう頑張りたい。

党改革と減税、前面に掲げたのは青山さんだけ

(写真提供/産経新聞社)

「なぜ青山繁晴氏支援なのか」と多くのご質問をいただく。

青山さんとは、一昨年の防衛費増額の際の増税反対、昨年のLGBT理解増進法の際にともに退席し反対の意思を示した。さらに今年、党改革の議員集団「政治(まつりごと)変革会議」を一緒に結成するなど、盟友中の盟友である。その盟友が立候補するというのであるから支えない訳にはいかないのである。

記者会見では、党改革と減税(消費減税含む)を、政策の前面に掲げた。この2つの政策を前面に掲げているのは青山さんだけである。憲法改正、旧宮家男系男子の方々の皇籍復帰をはじめ国を守る政策は当然のごとく実行する。その上で、党の解体的出直しを行い、国民の暮らしを向上させるために減税が必要であると訴えた。

今回の総裁選は自民党再生の第一歩であるので、できれば立候補に意欲を示している方々全員が立候補して深く議論を交わし、その姿を国民に届けたい。やはり党改革、政治改革を第一のテーマにすべきである。政治資金の不記載問題で自民党は国民の信頼を失っており、このことが政策論争の中心にならなければ、国民に見放される。

そして、国民の暮らしをいかに向上させていくか。アベノミクスは、景気回復、雇用の安定で大きな成果を得たが、所得の向上についてはまだ道半ばである。民主党政権下のどん底から回復させたが、ようやく25年前の年収とほぼ同じ水準まで戻したというところである。

この25年で、米国や英国ではサラリーマンの平均年収は約2.5倍になっており、訪日外国人客は日本に来れば物価の安さに驚き、日本人が海外に行けば、「ハンバーガーが1500円もするのか!」と物価の高さに驚くのである。

働く方々の年収が上がらなければ、経済も大きくならない。消費が活発に行われ、適度なインフレであれば、賃金も上昇し経済規模は大きくなる。私は、全国各地を回る中で地方の消費は強くないと感じており、消費税を8%に下げるなど思い切った消費喚起策が必要であると考える。総裁選においては、こうした地域経済の「手触り感」をしっかり分かったうえで経済政策を論じることが重要であると考える。

総裁選各候補は、こうした政策を国民に、そして党員に必死に訴え、投票を呼び掛けるわけだが、これまで派閥がある時には、党員投票において各種支援団体の票の役割も大きかった。派閥と強いつながりのある各種支援団体があったからである。しかし、今回は派閥が解消し、派閥の力をもって支援団体への支援要請ができなくなった。

このような状況であるから、とにかくしっかりと政策を提示し、投票の呼びかけをすることが総裁選を勝ち抜くことに繋がる。派閥解消の効果はこうしたところにも表れている。

冒頭でも申し上げたように自民党総裁選は、次の内閣総理大臣を選ぶ論戦である。我が国の未来のために、徹底した論戦によって自民党には豊富な人材がいることを知っていただき、自民党にいま一度託したいと国民から信頼を回復していただける総裁選にしていきたい。

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