日本の外交政策は日米同盟と経済外交の二本立て
藤原帰一氏(VTR):中国から見た場合には、一番近い中国にとっての脅威はアメリカと同盟を組んでいる日本。日本は戦争の最前線になる。
藤原氏は、アメリカと中国が戦争になることを前提にして、その際に日米同盟を強化している日本が戦争の最前線となると主張していますが、アメリカと中国が戦争になれば、日米同盟を強化しようがしまいが、米国の同盟国である日本は、戦争の最前線になります。
この場合に、日本が日米同盟を強化する選択をすることがゲームの解となります。もし日本が、日米同盟を破棄する選択をすれば、覇権国家である中国は安心して確信的利益である日本を侵略することが可能となります。
このような極めて初歩的なゲーム理論を展開できない論者に、外交戦略を語る能力はありません。
膳場貴子氏:藤原さんは日本の役割についてこう語ります。
藤原帰一氏(VTR):日本はアメリカの「同盟国の連携を強める」という政策に積極的に自発的に乗っているが、外交の政策がまるで見えていない。元々、日米同盟と経済外交の二本立てだったのが、日米同盟だけになったら対外政策が軍事だけになる。それは危険だと思う。
藤原氏が何を言いたいのか意味不明ですが、日本の外交政策は、現在も日米同盟と経済外交の二本立てです。明確な事実として、日本は中国と経済を断交しているわけではありません。
「対外政策が軍事だけになる」という誤った前提を用いる【ストローマン論証 strawman fallacy】は不合理です。