藤原帰一氏の非論理的なコメント
2024年4月14日の『サンデーモーニング』の「風をよむ」は、岸田総理の米国訪問をめぐる「日米同盟 日本の役割」というテーマでした。
世界平和に向けた日米のグローバルな展開がますます重要視されていく中、『サンデーモーニング』の編集VTRとスタジオ・トークは、性懲りもなく、専制覇権国家に与するだけの「空想的平和主義」を主張していました。
特に残念だったのは、VTR出演の藤原帰一氏の非論理的なコメントです。
藤原帰一氏(VTR):ウクライナがロシアに侵略された。同じ運命を東アジアも被ることになるかもしれないと岸田総理は言っているが、武力による抑止力の強化・同盟の強化によって、本当に戦争を防げるかどうかはわからない。
この言説は「可能性が存在すること(possibility)」を「可能性が高いこと(probability)」と混同する【可能性に訴える論証 appeal to possibility】です。
集団的自衛権に基づく戦争の懲罰的抑止によって、戦争を100%防げるかどうかは不明ですが、同盟関係が存在しない場合と比較して極めて高い確率で戦争を防ぐことができることは、第二次大戦後の歴史が証明する確固たる経験的事実です。