荻上チキ氏の「ありがたいお言葉」
そしてこの映像シークエンスで触れられていないことがあります。
それはジャニーズ性加害を隠蔽した共犯関係にあるテレビ局が、ジャニーズ事務所との契約を変更するつもりがないことを宣言したことです。一般企業が人権の観点から児童虐待を行ったジャニーズ事務所との契約を次々と打ち切る中、テレビ局は「所属タレントに罪はない」を金科玉条にして、児童虐待を行ったジャニーズ事務所との契約を変わらず続けているのです。
関口宏氏:企業側も非常に悩んでいると思います。「十分な説明が欲しい」のもわかるし「問題解決するまでは」と言うもわかるけど、どこで解決できるのかは僕にはまったく想像できない。
この段階で番組は「テレビの沈黙」という論点を完全に葬ろうとしました。しかしながら、コメンテーターは、さすがに不味いと思ったのか、「テレビの沈黙」について触れてしまいます。
荻上チキ氏:まずジャニーズ事務所側の問題としては被害者の救済を主軸に置くことが必要だ。(中略)。また、今まで見えてこなかった構造的な性暴力も存在する。NHKは特番などを行ったが、民放各局で合同調査などをする仕方で、これまでにどういった問題などが起きたのかを掘り起こしていく。のみならず、芸能界全体、メディア業界全体も含めて、ジャニーズだけではなくて、様々な圧力や忖度や暴力が存在しないのか、業界の浄化のための具体的調査が必要だ。