【今週のサンモニ】「汚染水放出」デマを繰り返す日本最大級の風評加害番組|藤原かずえ

【今週のサンモニ】「汚染水放出」デマを繰り返す日本最大級の風評加害番組|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。先週に引き続き、原発処理水放出についてどうしようもないイチャモンをつけまくりでした。


海洋放出はあらゆる点で合理的なのに……

田中優子氏:海洋放出になった背景はよくわからないが、その前から専門家を入れた組織である原子力市民委員会などがモルタル固化案だとか、大型タンク案とか出している。なぜかというと2011年に約50年分のトリチウム水がもう海洋に流れてしまっている。これ以上は流すべきではないという判断から固定化してしまう案の方がよいと言っている。それが真剣には検討されなかった。結局コストの問題だ。人間ではなく数字だけ見て海洋放出を判断してしまった。IAEAに他の案を示していない。

海洋放出が選択された根拠は、以前より政府によって公開されています。

この資料には、コンクリート固化案として地下埋設も精緻に検討されています。

ちなみに、コンクリートはセメントと骨材で構成され(高強度)、モルタルはセメントと砂で構成(低強度)されます。いずれも地下埋設の処分方法であり、大きな差はありません。田中氏が「真剣には検討されなかった」というのはデマです。

説明は割愛しますが、資料から総合判断すれば、海洋放出が、コストだけでなく、工期・安全性・環境性(規模・廃棄物)等の観点から合理的であることがわかります。そもそも全量を1年で放出しても日本人の年間被曝量の千分の一にも満たない処理水の処理に対して、莫大な敷地とコストを要し、作業員の安全性確保に問題があり、福島の復興を阻害するモルタル固化案は合理的ではありません。

また、力学的に不安定な大型タンク案こそ何よりもリスクが高いと言えます。分野の専門家が長い期間をかけて科学的に十分な検討を行った上で決定した案に対して、素人が精緻な科学的根拠もなく反対し、公共の電波を使って稚拙な案をプロパガンダする行為は社会にとって本当に迷惑です。

関連する投稿


高市総理、理不尽な攻撃に負けないで|藤原かずえ【2026年1月号】

高市総理、理不尽な攻撃に負けないで|藤原かずえ【2026年1月号】

月刊Hanada2026年1月号に掲載の『高市総理、理不尽な攻撃に負けないで|藤原かずえ【2026年1月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【今週のサンモニ】ノーベル平和賞報道でも本末転倒|藤原かずえ

【今週のサンモニ】ノーベル平和賞報道でも本末転倒|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は人命も国家の安全もどうでもよい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は人命も国家の安全もどうでもよい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】中共とサンモニの荒唐無稽な「物語」|藤原かずえ

【今週のサンモニ】中共とサンモニの荒唐無稽な「物語」|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】昔の『NEWS23』は本当にひどい洗脳番組でしたね|藤原かずえ

【今週のサンモニ】昔の『NEWS23』は本当にひどい洗脳番組でしたね|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


最新の投稿


高市総理、理不尽な攻撃に負けないで|藤原かずえ【2026年1月号】

高市総理、理不尽な攻撃に負けないで|藤原かずえ【2026年1月号】

月刊Hanada2026年1月号に掲載の『高市総理、理不尽な攻撃に負けないで|藤原かずえ【2026年1月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


犯罪的暴言 薛剣大阪総領事に厳罰を!|遠藤誉【2026年1月号】

犯罪的暴言 薛剣大阪総領事に厳罰を!|遠藤誉【2026年1月号】

月刊Hanada2026年1月号に掲載の『犯罪的暴言 薛剣大阪総領事に厳罰を!|遠藤誉【2026年1月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【読書亡羊】「麻辣強国」VS「マサラ強国」…米中印G3時代への準備はいいか  中川コージ『インドビジネスの表と裏』(ウェッジ)|梶原麻衣子

【読書亡羊】「麻辣強国」VS「マサラ強国」…米中印G3時代への準備はいいか 中川コージ『インドビジネスの表と裏』(ウェッジ)|梶原麻衣子

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


アベノミクスからサナエノミクスへ|馬渕磨理子【2026年1月号】

アベノミクスからサナエノミクスへ|馬渕磨理子【2026年1月号】

月刊Hanada2026年1月号に掲載の『アベノミクスからサナエノミクスへ|馬渕磨理子【2026年1月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【今週のサンモニ】ノーベル平和賞報道でも本末転倒|藤原かずえ

【今週のサンモニ】ノーベル平和賞報道でも本末転倒|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。