うちには大量の生首が
我がプロップコレクションの多くは実寸大である。実寸大というのは撮影時に使われるマスク(頭部)のことで、キャラクターの頭であったり役者の顔を型取りしたライフマスクであったり、動物の頭だった様々だ。
物によっては角が生えていたり頭が長かったり巨大な耳が付いていたりするので飾るスペースも必要になる。普通サイズの人間は良い方で、水牛の頭なんか実寸なのでこれもかってくらい邪魔な大きさだ。
顔だけでも大きいのに立派な角が付いているので厄介。牛はもう一頭いて、メカニックタイプの頭もある。これも実寸で角が立派すぎるくらい長い。
それ以上なのが身長5メートルのゴリラの顔である。実寸なのでとてつもない大きさだ。普通のゴリラだって顔がでかいからね。それが怪物サイズだと置き場が畳半畳必要になる。しかも二つあるから一畳場所が必要って事だ。
その他にも人間の生首が沢山ある。ボウリング場のハウスボールを思い出してくれるとわかりやすい。
大勢でボウリングに行くと全員分のボウリングの玉がボールリターンの所に溜まってくる。玉の色が同じだと自分のはどれか探すのが大変だが、それらが玉でなく全て人間の生首だったらどうだろう?
つまり我が家にはボウリング大会レベルの数の生首があるって事だ。
うちにはボウリングの玉はありませんが生首が大量にあります。
実寸は好きだが徐々に置き場がなくなっているのも事実。そんな時、二分の一とか三分の一サイズで出来の良い物(頭)があれば倍の数置けるのではと考えてしまう。
コレクションに加える条件は、説得力があり自分が納得出来る造形力の高い物でないとダメだ。その辺のリアルさには拘りがかなりある。
作った人がプロの特殊造形師だったりすると最高。撮影プロップ感が漂っているのが良い。いくら良く出来ていてもガレージキット的だとダメ。細部が実物と違っても、ざっくり感があっても、撮影プロップの雰囲気が出ている物が良い。実際、撮影用プロップはざっくりしているからね。
見飽きることのないプロの作品
特殊造形師・山田太一さんが作のキングコングミニチュアヘッド。
では、そういったミニチュアヘッドをご紹介しよう。
最近手に入れたキングコングのミニチュアヘッドは特殊造形師の山田太一さんがプライベートで作った作品だ。『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)でラドンの造形をしている山田さんが作ったのは、ジョン・ギラーミン監督版の『キングコング』(1976)でアカデミーメイクアップ賞を計7回受賞したリック・ベイカーさんの作ったキングコング。
当時リック・ベイカーさんは数種類の表情のキングコングを作っていて、その中でも自分が一番好きだった怒った顔バージョンを選んで作っていたのだ。SNSで写真を見て直ぐに欲しいと思い連絡をして購入させていただいた。プロの作る作品はやっぱり見ていて飽きない。