なべやかん遺産|「ミニチュアヘッド」

なべやかん遺産|「ミニチュアヘッド」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「ミニチュアヘッド」!


うちには大量の生首が

我がプロップコレクションの多くは実寸大である。実寸大というのは撮影時に使われるマスク(頭部)のことで、キャラクターの頭であったり役者の顔を型取りしたライフマスクであったり、動物の頭だった様々だ。

物によっては角が生えていたり頭が長かったり巨大な耳が付いていたりするので飾るスペースも必要になる。普通サイズの人間は良い方で、水牛の頭なんか実寸なのでこれもかってくらい邪魔な大きさだ。

顔だけでも大きいのに立派な角が付いているので厄介。牛はもう一頭いて、メカニックタイプの頭もある。これも実寸で角が立派すぎるくらい長い。

それ以上なのが身長5メートルのゴリラの顔である。実寸なのでとてつもない大きさだ。普通のゴリラだって顔がでかいからね。それが怪物サイズだと置き場が畳半畳必要になる。しかも二つあるから一畳場所が必要って事だ。
その他にも人間の生首が沢山ある。ボウリング場のハウスボールを思い出してくれるとわかりやすい。

大勢でボウリングに行くと全員分のボウリングの玉がボールリターンの所に溜まってくる。玉の色が同じだと自分のはどれか探すのが大変だが、それらが玉でなく全て人間の生首だったらどうだろう?
つまり我が家にはボウリング大会レベルの数の生首があるって事だ。

うちにはボウリングの玉はありませんが生首が大量にあります。

実寸は好きだが徐々に置き場がなくなっているのも事実。そんな時、二分の一とか三分の一サイズで出来の良い物(頭)があれば倍の数置けるのではと考えてしまう。

コレクションに加える条件は、説得力があり自分が納得出来る造形力の高い物でないとダメだ。その辺のリアルさには拘りがかなりある。

作った人がプロの特殊造形師だったりすると最高。撮影プロップ感が漂っているのが良い。いくら良く出来ていてもガレージキット的だとダメ。細部が実物と違っても、ざっくり感があっても、撮影プロップの雰囲気が出ている物が良い。実際、撮影用プロップはざっくりしているからね。

見飽きることのないプロの作品

特殊造形師・山田太一さんが作のキングコングミニチュアヘッド。

では、そういったミニチュアヘッドをご紹介しよう。

最近手に入れたキングコングのミニチュアヘッドは特殊造形師の山田太一さんがプライベートで作った作品だ。『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)でラドンの造形をしている山田さんが作ったのは、ジョン・ギラーミン監督版の『キングコング』(1976)でアカデミーメイクアップ賞を計7回受賞したリック・ベイカーさんの作ったキングコング。

当時リック・ベイカーさんは数種類の表情のキングコングを作っていて、その中でも自分が一番好きだった怒った顔バージョンを選んで作っていたのだ。SNSで写真を見て直ぐに欲しいと思い連絡をして購入させていただいた。プロの作る作品はやっぱり見ていて飽きない。

関連する投稿


なべやかん遺産|「コレクションの飾り方」

なべやかん遺産|「コレクションの飾り方」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「コレクションの飾り方」!


なべやかん遺産|「ワンフェス2023」

なべやかん遺産|「ワンフェス2023」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「ワンフェス2023」!


なべやかん遺産|「ハマ―・ドローン」

なべやかん遺産|「ハマ―・ドローン」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「ハマ―・ドローン」!


なべやかん遺産|「シンボル」

なべやかん遺産|「シンボル」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「シンボル」!


なべやかん遺産|「昭和のプロップ遺産」

なべやかん遺産|「昭和のプロップ遺産」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「昭和のプロップ遺産」!


最新の投稿


「ニュー岸田」の誕生か? 財務省に抗い速やかに減税を!|和田政宗

「ニュー岸田」の誕生か? 財務省に抗い速やかに減税を!|和田政宗

「岸田内閣は負担増内閣」「国民生活の実態を分かってない」との声が届いたのか、岸田文雄総理が新たな経済対策を打ち出した――。実現か失望か、岸田政権としてまさにここが正念場である。(サムネイルは首相官邸HPより)


なべやかん遺産|「コレクションの飾り方」

なべやかん遺産|「コレクションの飾り方」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「コレクションの飾り方」!


【処理水】国際社会に問え!「日本と中国、どちらが信頼できるか」|上野景文

【処理水】国際社会に問え!「日本と中国、どちらが信頼できるか」|上野景文

福島第一原子力発電所の処理水放出を開始した途端、喧しく反対する中国。日本はどのように国際社会に訴えるべきか。


【レジェンド対談】出版界よ、もっと元気を出せ!|田中健五×木滑良久

【レジェンド対談】出版界よ、もっと元気を出せ!|田中健五×木滑良久

マガジンハウスで『BRUTUS』『POPEYE』などを創刊した名編集者・木滑良久さんが亡くなりました(2023年7月13日)。追悼として、『文藝春秋』で「田中角栄研究」を手掛けた田中健五さん(2022年5月7日逝去)との貴重な対談を『Hanada』プラスに特別公開! かつての出版界の破天荒さ、編集という仕事がどれだけおもしろいのか、そして木滑さんと田中さんがどのような編集者だったのかを知っていただければうれしいです。


慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃|松木國俊

慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃|松木國俊

日本側の慰安婦問題研究者が、「敵地」とも言うべき韓国に乗り込み、直接韓国の人々に真実を訴えるという、大胆で意欲的な企画が実現した。これまでになかった日韓「慰安婦の嘘」との闘いをシンポジウムの登壇者、松木國俊氏が緊急レポート!