ミサイル連発の北朝鮮 Jアラート精度向上と「反撃能力」保有を急げ!|和田政宗

ミサイル連発の北朝鮮 Jアラート精度向上と「反撃能力」保有を急げ!|和田政宗

10月に続いて2度目の「Jアラート」が発出されたが、「遅い!」「不正確!」などの批判が殺到している――。なかには「毎回Jアラート出して騒ぎすぎるべきなのか」という意見も。Jアラートの改善点と、北朝鮮にミサイルを撃たせないために必要な軍事力を和田政宗議員が緊急提言!


ミサイルを撃たせないためにどうするか

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北朝鮮のICBM開発は米国本土への到達できる射程を得ることを狙っており、今後も繰り返し発射されることが想定される。

「アメリカを狙っているんだから日本は関係ない」ということは全く無く、今回のようにミサイル発射が途中で失敗すれば、日本に着弾する可能性があり、日本を狙った場合はなおさらである。当然、自衛隊は迎撃して撃ち落とすが、根本的に北朝鮮にミサイルを撃たせないようにしなくてはならない。

では、北朝鮮に日本に向けてミサイルを撃たせないためにどうするかであるが、これまでも繰り返し指摘してきている通り、日本に撃ち込んだ場合には確実に反撃され、基地のみならず国の存続も立ちゆかなくなると思わせることである。

北朝鮮への反撃が可能な国産スタンド・オフ・ミサイルの開発配備は早くても2年から2年半かかるので、やはり速やかに米軍の巡航ミサイルのトマホークを購入することが重要である。

そして、北朝鮮が「ミサイルに燃料を充填し、そのミサイルが確実に日本を攻撃することが分かったら、北朝鮮の基地を攻撃することが可能だ」ということでは、「いつだったら可能か」という各論に入ってしまい、その判断ミスによって国民の命が失われる可能性がある。

北朝鮮が我が国に攻撃を始めるという蓋然性と行動の端緒が見られた時点で北朝鮮の基地を攻撃するという議論を、私は排除してはならないと考える。

そもそも、「専守防衛」で絶対に他国から攻撃を受けない絶対的地位の確保を狙うならば、世界一の防衛力、軍事力を持てということとなる。真に国土と国民を守るため、どのような防衛力を整備するのか、今こそ深く議論をし、速やかに決めていくべきだ。

月刊『Hanada』2022年12月号

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