習近平総書記「異例3期目」へ 「独裁の国賊、習近平を罷免せよ」の横断幕も|和田政宗

習近平総書記「異例3期目」へ 「独裁の国賊、習近平を罷免せよ」の横断幕も|和田政宗

中国共産党大会が開幕した。習近平体制はより盤石となっているが、国民の中には、体制への不満が潜在的にある――。3期目の5年間で、中国はどこへ向かうのか、政権転覆の可能性はあるのか、武力による台湾統一はあるのか、和田政宗議員が徹底分析!


習近平体制の不安要素は経済

Getty logo

習近平体制に不安要素はないのか。

国民の不満は潜在的にあるものの封殺されていると述べたが、カギは経済にある。14億人の旺盛な国内消費により経済成長は続くとみられるが、経済安全保障の観点から中国企業との取引を制限したり禁止したりする国々が、米国、EU諸国をはじめ拡大している。

さらに、ウイグルにおける虐殺・弾圧に対し世界各国が制裁を強めており、経済的に孤立し輸出入が滞れば、中国経済は失速し国民の不満は拡大する。

そうした時に中国が国民の不満をそらすために取る行動は、台湾侵略であり反日運動であろう。日本にとって、台湾有事は日本有事であり、防衛力と抑止力の強化が対中国で何よりも重要である。

そして、過去の中国における反日運動の教訓からすれば、日本企業は中国から工場を撤退し、国内回帰を図るべきである。こうした動きは強まり日本政府も支援しているが、習近平氏の3期目にあたるこれからの5年は、これまでに想像し得なかったことが起きる可能性がある。

中国共産党大会がどのような形で終了するのかを注視し、必要な中国対策を我が国として取っていかなければならない。

月刊『Hanada』2022年11月号

「嘘の新聞」と「煽るテレビ」 Kindle版

¥ 399 期間限定価格

関連する投稿


自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

「われわれは日本を守らなければならないが、日本はわれわれを守る必要がない」と日米安保条約に不満を漏らしたトランプ大統領。もし米国が「もう終わりだ」と日本に通告すれば、日米安保条約は通告から1年後に終了する……。日本よ、最悪の事態に備えよ!


自衛隊の特定秘密不正の多くは政令不備、いますぐ改正を!|小笠原理恵

自衛隊の特定秘密不正の多くは政令不備、いますぐ改正を!|小笠原理恵

潜水手当の不正受給、特定秘密の不正、食堂での不正飲食など、自衛隊に関する「不正」のニュースが流れるたびに、日本の国防は大丈夫かと心配になる。もちろん、不正をすれば処分は当然だ。だが、今回の「特定秘密不正」はそういう問題ではないのである。


日本人宇宙飛行士、月に行く|和田政宗

日本人宇宙飛行士、月に行く|和田政宗

今年の政治における最大のニュースは、10月の衆院選での与党過半数割れであると思う。自民党にとって厳しい結果であるばかりか、これによる日本の政治の先行きへの不安や、日本の昨年の名目GDPが世界第4位に落ちたことから、経済面においても日本の将来に悲観的な観測をお持ちの方がいらっしゃると思う。「先行きは暗い」とおっしゃる方も多くいる。一方で、今年決定したことの中では、将来の日本にとても希望が持てるものが含まれている――。


「103万円の壁」、自民党は国民民主党を上回る内容を提示すべき|和田政宗

「103万円の壁」、自民党は国民民主党を上回る内容を提示すべき|和田政宗

衆院選で与党が過半数を割り込んだことによって、常任委員長ポストは、衆院選前の「与党15、野党2」から「与党10、野党7」と大きく変化した――。このような厳しい状況のなか、自民党はいま何をすべきなのか。(写真提供/産経新聞社)


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


最新の投稿


【今週のサンモニ】論理破綻な「旧統一教会解散命令」報道|藤原かずえ

【今週のサンモニ】論理破綻な「旧統一教会解散命令」報道|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


大相撲界に噂される「ブラックボックス」|なべやかん

大相撲界に噂される「ブラックボックス」|なべやかん

大人気連載「なべやかん遺産」がシン・シリーズ突入! 芸能界屈指のコレクターであり、都市伝説、オカルト、スピリチュアルな話題大好きな芸人・なべやかんが蒐集した選りすぐりの「怪」な話を紹介!


【今週のサンモニ】潔癖で党総裁になったのに潔癖でなかった石破首相|藤原かずえ

【今週のサンモニ】潔癖で党総裁になったのに潔癖でなかった石破首相|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】悪用厳禁の書! あなたの怒りは「本物」か  ジュリアーノ・ダ・エンポリ著、林昌弘訳『ポピュリズムの仕掛け人』(白水社)|梶原麻衣子

【読書亡羊】悪用厳禁の書! あなたの怒りは「本物」か ジュリアーノ・ダ・エンポリ著、林昌弘訳『ポピュリズムの仕掛け人』(白水社)|梶原麻衣子

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

「われわれは日本を守らなければならないが、日本はわれわれを守る必要がない」と日米安保条約に不満を漏らしたトランプ大統領。もし米国が「もう終わりだ」と日本に通告すれば、日米安保条約は通告から1年後に終了する……。日本よ、最悪の事態に備えよ!