信頼度の低い韓国メディア
「韓国メディアの信頼度は低い」
この記事は、日本の新聞や月刊『Hanada』が伝えたものではない。英オックスフォード大学のロイター・ジャーナリズム研究所が先進国を中心に46カ国・地域で行った信頼度調査の結果で、韓国は38位だったのだ。ちなみに日本は22位で、トップはフィンランドだった。
ちなみに2020年の調査では韓国は40位(信頼度21%)で、この年までは四年連続で最下位だった。今回は少しだけ順位をあげたことになる。
日本では、韓国のメディアの評価がかなり高いが、韓国民は信用していないのだ。
韓国の記者は、日本と比較にならないほど社会的地位が高かったが、いい加減な記事や事実と違う記事が報じられていた。特に北朝鮮に関する記事は危なくて使えなかった。だが誤報でも一般の市民には対抗手段がなく、不信と怒りを募らせる一方だったのだ。
政権批判が難しいという韓国的事情もある。保守政権であれ、左翼政権であれ、抵抗する新聞社の社長を逮捕し、税務調査でいじめるからだ。
また、経済記者は企業社長を取材する際はいつも現金の「寸志」を手渡された。警察署長も盆暮には警察取材のサツ回り記者に「寸志」を配った。貧しい時代の風習だったのだ。そのため新聞社や記者の「モラル」が疑問視され続けていた。そして多くの新聞記者が政治家に転じ出世していく姿を見れば、読者の信頼が崩れるのも当然なのだ。
だから元”徴用工”裁判や従軍慰安婦報道も読者に信頼されているわけではない。韓国与党が政権批判を封じるために推進する「言論規制法」をメディアや国際社会は非難しているが、韓国民の批判があまり盛り上がらない理由はここにある。つまり、そもそも信頼していないメディアだから、規制も何もない、と思っているのだ。
日本人記者は、韓国メディアの報道をそのまま書き写しているが、私たちの時代は韓国メディアの記事をそのまま引用したら騙されるから、「必ず3か所に確認するように」と韓国人記者から注意されたものだ。
メディア以上に信頼度が低いのが、韓国の世論調査だ。朝鮮日報の記事によると、韓国の世論調査会社は70社にも上り、それぞれが特定の候補となんらかのがりがある。なにせ同じ候補の支持率が、世論調査会社によって36%になったり23%になったりするのだから、読者から信用されないのも当然だろう。
文在寅大統領の与党は10月に大統領候補を決め、野党は11月に党大会開催の予定だ。いまの状況では、与党は京畿道の李在明知事が大統領候補になる勢いだ。
もし李在明氏が大統領に当選すれば文大統領は逮捕される、と韓国政界では語られている。また李氏は激しい反日主張で人気を得ているから、日韓関係は最悪になり、事実上の「国交断絶」状態になるだろう。
金正恩総書記の影武者騒動
(写真提供/KNS/KCNA/AFP/アフロ)
9月9日は北朝鮮の建国記念日だった。その式典に現れた金正恩総書記の姿に世界が仰天した。アメリカのテレビ局まで「激痩せ」を報じた。
報道の裏には「いま姿を見せている金正恩は影武者ではないか」との思いがある。この思いは在日コリアンと平壌市民も抱えていた。知人の在日コリアンも「長い間、金正恩総書記を見てきたが、以前の人物と違う」と断定し、こう言った。
「今度の金正恩総書記の方がイケメンで、凛々しく顔にも品があり指導者らしい。前の総書記は、ブクブク太って威厳も品もなかった」
平壌でも噂が広がった。これを打ち消すために当局は「ご心労でおやつれになって、心配だ」との市民の声をテレビ流した。
だが、金総書記が会議を主催した場合は、必ず「指導なさいました」の言葉が使われたのに、いまや「司会なさいました」「参加なさいました」との言葉に変わった。たとえ影武者であっても、総書記でない人物に対しては「指導なさいました」とは使えないからだ。
敏感な市民はおかしいと感じてている。
内部情報だが、2021年6月頃までに北朝鮮の軍団と師団の司令官の70%が交代し、若返りが図られたという。クーデタ未遂などの大事件があったと観測された。その後、軍の新任の指揮官を教育する大会が初めて行われ、さらに軍の元老を集めた「老兵大会」も開かれた。一連の大人事移動と元老の活用によって軍の安定が図られた、との分析が出ているが、なお状況は不安定との見方がある。