なべやかん遺産|「大魔神」

なべやかん遺産|「大魔神」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し!


コレクションルームを守る大魔神コレクションを紹介しよう。まずは、大魔神頭部(写真①)。当時撮影用大魔神を作った高山良策さんが、晩年に作った頭部である。

撮影用のオリジナルではないが、高山さんが作った物は全て価値がある。高山さんは怪獣特撮ファンにとって神のような存在。
高山さんが作った怪獣のぬいぐるみは素晴らしいものが多く、今でもそれらを超えるぬいぐるみは劇中に登場していない。

大魔神胸像(写真②)は、映画撮影当時、高山さんがスタッフに配った物だ。写真では見えないが、腕の付け根に高山さんのサインが刻印されている。一日中眺めていても飽きることのない造形物だ。

当時、マルサン商店から大魔神のソフビ人形(写真③)が発売された。腰に取り付けられている刀の鞘が取れやすく、鞘がちゃんと付いているものは値段が高い。大魔神ソフビは鞘が命。

④プラモデルのレプリカ。当時物が欲しい

マルサンからは大魔神のプラモデルも発売されているが、自分の持っているものはレプリカ品(写真④)で、これがマルサンのオリジナル品だったら高級品になる。

マルサンは六七年に会社名をマルザンに改名し六八年に倒産。その時、倉庫には大魔神のプラモデルが山積みになっていたらしい。タイムマシーンがあれば、倉庫ごと買い取りたい。
 
大量処分の影響か、それともただ単に売れなかったのかはわからないが、大魔神プラモデル箱入り未組み立てはオークションにも専門ショップにも滅多に出てこない。出てこないということは高額商品なので、当時の在庫を今売れば東京の世田谷区に一軒家が買えるくらい稼げるだろう。

大魔神は今日もわがコレクションルームを守っている。一番ご利益がありそうな胸像は、エクソシストのリーガンやヘル・レイザーと一緒に置いている。

大魔神は神としてもコレクターアイテムとしても偉大な存在なのだ。

(撮影/佐藤英明)

コレクションルームを守っている大魔神。この目に睨まれたら魔物達もおとなしくなる。

著者略歴

関連する投稿


なべやかん遺産|「スーパーパワー」

なべやかん遺産|「スーパーパワー」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「スーパーパワー」!


なべやかん遺産|杉浦茂先生ゴジラ

なべやかん遺産|杉浦茂先生ゴジラ

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「杉浦茂先生ゴジラ」!


なべやかん遺産|「死体」

なべやかん遺産|「死体」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「死体」!


なべやかん遺産|「ノアの神」

なべやかん遺産|「ノアの神」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「ノアの神」!


なべやかん遺産|「ゴジラ×コング 新たなる帝国」

なべやかん遺産|「ゴジラ×コング 新たなる帝国」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「ゴジラ×コング 新たなる帝国」!


最新の投稿


【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。