なべやかん遺産|「大魔神」

なべやかん遺産|「大魔神」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し!


「怖くないですか?」

「コレクションルームに古い人形が沢山ありますが、怖くないですか?」
「不気味な物が沢山ありますが、変な事が起こったりしませんか?」

 そんな質問をされたことが、これまで何度あっただろう? 北海道岩見沢市にある萬念寺の髪の毛が伸びるお菊人形をイメージしての質問なのか、たんにアンティークの怪獣ソフビが並んでいるから恐怖を感じるのか、その辺は全くわからないがそういった質問は取材の度にされているような気がする。

子供が大切に遊んでいた玩具、それに魂が宿るなんてお話はあちこちで聞くが、そういったことで恐怖する人にはこう言ってやる。
「彼らが大切にしていた玩具を、より一層大切にして保存しあげているのだから感謝されていると思う。逆恨みは許さない」

これで多くの質問者は納得してくれる。がしかし、怪奇現象が起こったこともある。
ショーケース内のどこを探しても見つからない怪獣ソフビがあった。見つからないので仕方なくヤフオクで同じ物を落札し、その怪獣が届いたのでコレクションルームに持って行くと、一番目立つ場所に探していた怪獣ソフビがあったりする。
 
ある時は、何となく気になる怪獣を見つめていた。しばらく見ていると、怪獣の首がクルッと一回転。この時の自分のリアクションはどうだったかと言うと、いたって冷静で「ふーん、そう来ましたか」的な感じで怖がったりビックリしたりもしなかった。

①高山さんが晩年に彫刻した大魔神ヘッド。

円谷監督は最強の抑止力

わが家には映画で使った妖怪やゾンビや悪魔など様々な物がある。一応、怪奇現象が起こったもの、悪のパワー漲るキャラクターを陳列している場所には、それなりの予防をしている。それはどんな対策かと言うと、そいつらより強い物を近くに置くことにしているのだ。

例えば、ウルトラマンに登場した怪獣であれば、その横にウルトラマンのフィギュアを置く。彼らはウルトラマンにはかなわない。東宝怪獣であれば、横にゴジラを置く。「ゴジラ最強。お前らが絶対に勝てない相手だからな」と口に出して言ってから置くようにしている。これが彼らには抑止力になるのだ。

仮にウルトラマンやゴジラが悪さをしたらどうするか? その時は円谷英二フィギュアを置こうと思っている。

「お前達の生みの親だからな!」

円谷監督は最強の抑止力になるだろう。

妖怪、ゾンビ、悪魔、彼ら対策もちゃんと考えている。彼らに勝てるのは、やはり神しかいない。よって、そこに置かれるのは大魔神となる。つまり、わがコレクションルームは大魔神が守っていると言っても過言ではないのだ!

関連する投稿


【新シリーズ】なべや‘怪’遺産|今宵も、UFOを探して

【新シリーズ】なべや‘怪’遺産|今宵も、UFOを探して

大人気連載「なべやかん遺産」が新シリーズ突入! 芸能界屈指のコレクターであり、都市伝説、オカルト、スピリチュアルな話題大好きな芸人・なべやかんが蒐集した選りすぐりの「怪」な話を紹介!


なべやかん遺産|「自分の家でしか見た事がないコレクション」

なべやかん遺産|「自分の家でしか見た事がないコレクション」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「自分の家でしか見た事がないコレクション」!


なべやかん遺産|「ゴジラフェス」

なべやかん遺産|「ゴジラフェス」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「ゴジラフェス」!


なべやかん遺産|「追悼・村瀬継蔵」

なべやかん遺産|「追悼・村瀬継蔵」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「追悼・村瀬継蔵」!


なべやかん遺産|「スーパーパワー」

なべやかん遺産|「スーパーパワー」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「スーパーパワー」!


最新の投稿


【新シリーズ】なべや‘怪’遺産|今宵も、UFOを探して

【新シリーズ】なべや‘怪’遺産|今宵も、UFOを探して

大人気連載「なべやかん遺産」が新シリーズ突入! 芸能界屈指のコレクターであり、都市伝説、オカルト、スピリチュアルな話題大好きな芸人・なべやかんが蒐集した選りすぐりの「怪」な話を紹介!


【今週のサンモニ】トランプ「航空機事故」会見で本当に言ったこと|藤原かずえ

【今週のサンモニ】トランプ「航空機事故」会見で本当に言ったこと|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】「トランプ革命」を見てみれば……|藤原かずえ

【今週のサンモニ】「トランプ革命」を見てみれば……|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】戦後80年、「戦争観」の更新が必要だ  平野高志『キーウで見たロシア・ウクライナ戦争』(星海社新書)、仕事文脈編集部編『若者の戦争と政治』(タバブックス)

【読書亡羊】戦後80年、「戦争観」の更新が必要だ 平野高志『キーウで見たロシア・ウクライナ戦争』(星海社新書)、仕事文脈編集部編『若者の戦争と政治』(タバブックス)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


自衛隊の特定秘密不正の多くは政令不備、いますぐ改正を!|小笠原理恵

自衛隊の特定秘密不正の多くは政令不備、いますぐ改正を!|小笠原理恵

潜水手当の不正受給、特定秘密の不正、食堂での不正飲食など、自衛隊に関する「不正」のニュースが流れるたびに、日本の国防は大丈夫かと心配になる。もちろん、不正をすれば処分は当然だ。だが、今回の「特定秘密不正」はそういう問題ではないのである。