朝日新聞は、「見出しに『なりうる』と『認定なら』という仮定の表現が重なっていることを解消する」としています。確かに『認定なら』は仮定です。
しかしながら『なりうる』は可能性があることを示す断定表現であり、仮定ではありません。朝日新聞は、誤った根拠で拙い見出し撤回の弁解をしているに過ぎません。朝日新聞が撤回した見出しは戦争を煽るものに他なりません。
この朝日新聞のミスリードにハマっている人も少なくありません。
藪中三十二氏:台湾の問題というのは、中国にとって核心中の核心なんですね。自衛隊がそこに出てきて戦うんだというような趣旨のことが発言されたということは、向こうにとってはとんでもないことだと。
藪中氏のこの発言は、まさに朝日新聞の見出しから想起される「台湾有事が発生すれば日本の自衛隊が武力行使する」を前提にしたものです。
高市総理は、米軍が武力行使されたことを「仮定」して「存立危機事態になりうる」ということを発言したものであり、「自衛隊がそこに出てきて戦う」ということを発言したものではありません。
このように事実を歪曲する非論理的な発言こそが、結果として戦争を煽るのです。
藪中三十二氏:一連の動きの中で、日本が時間の変化を見誤っている。(中略)
トランプ氏は習近平氏に自分が大統領の間は軍事的な行動は台湾に対してとらないと。その5日後ですからね。
膳場貴子氏:総理には国際状況を冷静に見て発言を求めたい。
谷口真由美氏:高市氏が一議員の時におっしゃることと、総理になっての発言の重さはまったく違う。
これらの発言には完全に呆れます。
平和安全法制はその時々の国際情勢で法解釈が変わるものではありませんし、発言をコロコロ変えるトランプ氏がいつまた発言を変えるかもわかりません。
何よりも、そもそも高市発言はトランプ氏の発言の5日後に立憲民主党・岡田克也議員の質問に対して答弁したものです。冷静さを失って時間の変化を見誤ったとすれば、それは高市氏の1年前の発言を問題視してこの日にぶつけてきた岡田氏です。


