鈴木大臣がコメ価格にコミットしないというのは、自由主義国家の政府として評価に値しますが、そうであるならば、価格に強い影響を与える供給量についても「増産」「減産」という発言も同時に慎むのが適切です。
鈴木大臣が「増産」「減産」を口にすること自体、価格を調整していることに他なりません。
また、価格が原因でコメ離れが進行しているという現状を考えれば、外国米の輸入も自由化するのが妥当です。対外競争力がある日本のコメを保護することによって、コメ離れが進行している状況は本末転倒も甚だしいといえます。
何よりも意味不明なのは、政府が「おこめ券」というバラマキを画策していることです。
「おこめ券」を経済対策に 「440円×10枚」の自治体も…配布コストなど課題|FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/957932政府が近くまとめる経済対策に「おこめ券」の活用を盛り込む方向で調整していることがわかった。新米の流通が進むなか、コメ価格は高値圏で推移している。農水省が発表した、10月27日~11月2日に全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は、5キログラムあたり4235円だった。2週ぶりに値上がりし、5月中旬に記録した過去最高の4285円に迫る水準となっている。4000円台をつけるのは9週連続だ。随意契約による政府備蓄米の販売が6月に本格化し、価格はいったんは下落傾向を見せたが、割高な新米の流通が広がるな…
持続可能性のないバラマキによって需要を上昇させれば、コメ価格は更に上昇し、消費者への恩恵はキャンセルされます。このバラマキによって多くの恩恵を受けるのは兼業農家であり、農業の大規模化をさらに後退させることになります。
寺島実郎氏:日本人の食べるもの全体をどういうふうに長期的に安定させるのかということ。特に農家の高齢化とか、コメを支えてくれる人達がどんどん少なくなっているなかで、我々としては生産のシステム、例えば、農業生産法人のような、株式会社農業のようなシステム化した農業を創っていかないと安定しない。こういうことをトータルで考える局面に来たと思います。
日本の農政に必要なのは、大規模農業を促進することによってコメの生産性を向上させ、国際市場への輸出を視野に入れることです。このことこそ、コメの持続的生産とコメ価格の安定と実質経済成長を実現するものです。

