「人生を費やす」
コレクターになって2025年で44年目になる。長い長いコレクター人生において、毎年「え、こんな物があったの?」とビックリする物に出会う事が驚きだ。
小学5年の時に怪獣玩具を集め出し、それからは古い特撮キャラクターグッズやペコちゃん等のカンキャラ(カンパニーキャラクター)や映画&TV特撮作品撮影用プロップ収集に人生を費やしている。
「人生を費やす」なんて書くと大げさに思われるかもしれないが、本気で言ってるからね。本気と書いてマジって読むから。中途半端なお金の掛け方じゃないし、時間の費やし方じゃない。
よく「何かを我慢してこれを買いました」とか言う人がいるけど、自分の場合「一般的な社会人の大人になる事」を我慢しているから。時には「人としての生活」を我慢する場合もある。
例えば、一般社会人ならステータスに合わせた生活をするでしょ?家を買う、良い車を買う、高いクラブで飲む、良いスーツや時計をする、投資をする、等々。
こういった事を自分はコレクションの為に全て捨てたのであります。人としての生活は何かと言うと、普通の大人は「今月の家賃や光熱費をどうしよう?」とお金のやりくりをするでしょ?
自分は「うわ、これを手に入れないとコレクターとしてダメになってしまう」といった思考になってしまい生活費をそこにぶち込んでしまう。
で、お金に困り日々お金の事を考えストレスになる始末。つまり、なべやかんはクソ駄目人間なのだ。
そんな駄目人間は、日々コレクションに命を懸けているので様々な物を目にしてきているが、いまだに「え、これは!?」というお宝に出会う事がある。
かなりの数の珍品を見て来ているはずなのに、更に上を行った珍品が出て来るから恐ろしい。
まだ見ぬ珍品を目撃する度「人生掛けてコレクターをやっても全てを集める事は無理か…」と落ち込んで悲観する。
がしかし、珍品が手に入った時は大喜び。でも、そんな特大ホームランなんて人生滅多にない。
目に入る物全てが激レア品
コレクションを始めた頃、郡山に住む西村さん宅に遊びに行った。この当時も様々な物を比較的沢山見ていたし話で聞いていた物など色々あったが、西村さん宅でコレクションを見せてもらった時は衝撃だった。
東京の専門店で珍しいと言われている物がズラーッと並んでいて、しかも複数ダブっていた。
ありえない光景に顎が外れるくらい驚き不審者のようにあちこちキョロキョロしてしまった。
目に入る物全てが激レア品。地球にこんな空間があるなんて知らなかった。そして、こんな人間がこの世にいる事にも驚いた。誰も持っていない物を手に入れるコレクター運、自分も欲しいと思った。
まだ見ぬ物に出会うのは嬉しい反面、手に入らないとわかった瞬間のストレスも多い。手に入れられるかどうかは運しかない。コレクター運があるか無いか、これに尽きると思う。
お金が多少あれば手に入るような物でも、いまだに手に入れられていない物もある。
何故か相性が悪いというか運が無いというか、上手いタイミングで巡り合えない。不思議に感じるくらい縁がない。これは西村さんも同じ事を言っている。
持っていない物が無いと思われている人間でも、そんな思いをしているのが驚きでもあるが、巡り合わせと言う見えない力ってあると思う。
激レア品でも運があれば巡り合え手に入れられる。そんなコレクションが何品かあるのでご紹介しよう。これから紹介する物は、自分のコレクション以外で見た事が無い物だ。全て手踊り人形だ。