年代別金融資産の平均値・中央値
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(2022年)より(株)Money&You作成
つまり、高齢者の金融資産額と年金額に対する個人負担額の桁の違いを考えれば、現役世代と同様の一律3割の医療費窓口負担は多くの人が無理なく負担可能な金額であると言えます。
逆に保護が必要となるのは、現在の高齢者ではなく将来の高齢者です。このような事態を回避するためには、世代間の富の再分配が必要であり、この世代間格差を解消した上で、負担が不可能な人に対して負担が可能な同世代の人が支えるというのがフェアな社会保障に他なりません。
むしろ高齢者に対する政治課題は、社会保障の充実ではなく、過剰なまでに膨らんだ莫大な金融資産を使ってもらう社会的なシステム作りです。高齢者の資産は、いずれ投資に使われる企業の内部留保とは異なり、あの世に行くまで取り崩されることはなく、新たな高齢者に相続されています。
これは高齢者にとっても不幸なことです
ただ、このような改革の議論を阻害しているのが、年にたかだか1億円程度で悪質性も低い政治資金の不記載を「裏金」とレッテル貼りし、社会保障制度改革のアジェンダを隠蔽している『サンデーモーニング』のようなシルバー向けワイドショー番組の存在です。
アリバイ作りで若者投票率に着目
さて、そんな『サンデーモーニング』ですが、この日の放送では、まるでアリバイ作りのように、若者の投票率に着目する特集を組みました。
きょう投票日 あなたの選択は…選挙趨勢を大きく左右する投票率 とりわけ若者の投票率に注目 政治を“自分事”に【風をよむ・サンデーモーニング】 | TBS NEWS DIG
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1513990?風をよむです。10月27日は衆議院選挙の投票日です。選挙の趨勢を大きく左右するのが投票率。とりわけ若者の投票率に注目が集まります。2024年、地震と豪雨被害を受けた能登。七尾市の仮設団地ではバスを利用した期…