【今週のサンモニ】忘年会騒動は番組の「貴重なネタ」|藤原かずえ

【今週のサンモニ】忘年会騒動は番組の「貴重なネタ」|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。今週も相変わらずやらかしてくれる番組です。


外でやる忘年会の方が高コスト・高リスク

さて、このような不合理な番組の主張を必死で正当化するのが『サンモニ』が誇る御用コメンテーター陣です。

薮中三十二氏:(公的なスペースと私的なスペースというのには)かなり無理がある。総理公邸に入るのは物凄く厳重な警備がある。十数人が忘年会というスペースではない。基本的に総理の公邸は公的なものだ。そこには高い倫理観が求められる。こんな忘年会やるなら外でやればいい。いちいち人が入って来るのをチェックしなければいけない。

首相官邸

公邸の私的スペースを含めた国家公務員宿舎は、法に従って国家が国家公務員に貸与する私的スペースであり、入居者が許可する親族の訪問を国家権力が拒否することがあれば、それは明確な人権侵害です。また、公邸の警備は固定費で運営される維持・管理業務であり、警備員にその主要な用務である訪問者のチェックを行わせることを問題視するなど本末転倒の極致です。

一方、セキュリティが確保されていない外部で国家の要人が親族と私的な生活を営む行為は、オンデマンドに新たな警備費が発生するため、高コストになります。藪中氏のコメントはあまりにも不合理で驚愕するばかりです。何よりも、首相が不特定の人物から生命を狙われている存在であることを全く理解していません。テロリストに安倍総理が殺害され、岸田総理も殺害されそうになった事実をもう忘れたのでしょうか。

なお、合衆国市民は、大統領がホワイトハウスを親族の結婚式や誕生日パーティーなどの場として堂々と私的に利用することを基本的に許容しています。強固なセキュリティの中で大統領の私的生活を保障して執務に集中させた方が市民の利益に適うからです。

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