【偽善者列伝】前川喜平は「悪行」がモットーなのか|加地伸行

【偽善者列伝】前川喜平は「悪行」がモットーなのか|加地伸行

加地伸行「マスコミ偽造者列伝ー建前を言いつのる人々」


【偽善者列伝】前川喜平は「悪行」がモットーなのか|加地伸行

マスコミ偽善者列伝 建て前を言いつのる人々

話題沸騰、amazon総合1位獲得! 加地伸行『マスコミ偽善者列伝 建て前を言いつのる人々』よりご紹介!

奇怪な古語を使う文部科学省前次官

老生、老残の身、世を忍ぶ日々であるが、我が茅屋に電波が勝手に飛びこんでくるため、テレビを見ざるをえない。ならば、テレビなど無視すればよいものを、AKB48の元気な小娘どものダンスを見ておると、こちらも室内運動を兼ねてチョイと踊ってみることとなり、腰を痛めてしまったわ。年寄りの冷水じゃのう。

うむ、年寄りの冷水などという古語、今どきの若者には分るまい。そのような古語の多くは消えてしもた。例えば、「年寄りと仏壇は、置きどころがない」と昔聞いた。この語、今よく分る。近ごろ、都会の多くの家には、和室がなく、仏壇を納める場所などない。となれば、家に置こうにも置けない。仏壇屋も、これからは、玄関の下駄箱の上にでも置ける軽量小型の仏壇を作らねばなるまいて。

仏壇と年寄りも、同じく小さくなって浮世を過す日々、家にその居場所はしだいになくなりつつあるわ。古語と同様じゃ。

などと愚痴をこぼしおった折、なんと奇怪な古語が飛びこんできた。文部科学省の前次官、前川某の発言である。

「座右の銘は面従腹背」は問題発言

学校法人加計学園が獣医学部の新設を計画して、種々努力をしていたその過程で、総理官邸から文科省へ認可希望があったらしく、その申し入れに対して、官邸の圧力であり、延いては、官邸トップの意向と感じた。そのことを示す内部文書が、文科省内に出廻っていた云々という発言である。

その経過あるいは文書内容の妥当性等の真実について、部外者の老生には率直に言って分らない。しかし、その1件について、前川某がまず世に発言した。すなわち、前川某がこの件の公的意味をまず与えたのである。

その際、自分の官僚人生における「座右の銘は、面従腹背である」と明言した。つまり、上司の文科相をはじめ、行政の上位者(総理や官房長官等)に対して「面従腹背」すなわち従わなかったと言いきったのである。

これは、問題発言である。

まず第1点。「座右の銘」の意味が本当に分っているのか。 「座右」とは、自分の居場所(座)のすぐそば(右)の意である。だから、「座右」でなく「座左」でもいい。「銘」とは、石や金属にしっかり刻みつけるように「しるす」ことである。すなわち「座右(座左)の銘」とは、「常に近くにあり、深く心に刻みつけて己れの修養の本とすることば」のこと。当然、人間としてそう在るべきことを教える重くすぐれたことばなのである。

ところが第2点、「面従腹背」ときた。この語、どうやら日本製らしく、中国由来の語ではなさそうだ。中国では「面従後言」と言う。中国は古代、伝説上の名君、舜が臣下たちにこう言ったという。自分はいい政治をしたいので、お前たちは補佐してほしい。……もし私が誤まったことをしたときは、助けてほしい。その場では私に服従し、退庁した後、非謗(するようなことはするな」と。

つまり「面従後言」(面しているときは従い、後では非難をする)をするな、と言っているのである。だから座右の銘としては、面従後言をするなと否定するのでなくてはならない。事実、原文には、「面従……後言」という文の上に、その全体を否定する「無」字がある。それで筋が通る。この「無」字を抜いての「面従後言」(面従腹背)とは、悪行の意であり、絶対に「座右の銘」とは成りえない。

こんな輩が文教行政の長だったとは

にもかかわらず、前川某は「面従腹背が座右の銘」と公言したのである。こんな輩が文教(道徳教育を含む)行政の長であったとは、信じがたい。人間として悪業をすることがモットーとは。そうか、その理屈からすれば、この男が出会い系バーに出没するのも当然か。

古人曰く、予〔もし〕違は(誤まら)ば、汝〔予を〕弼けよ。汝 面従し、退きて後言する(背後であれこれ言う)こと有る無かれ、と。

【古典の智恵】

予〔もし〕違はば、汝〔予を〕弼けよ。
汝 面従し、退きて後言すること有る無かれ。
『書経』益稷

著者略歴

加地伸行

https://hanada-plus.jp/articles/190

1936年(昭和11年)、大阪に生まれる。1960年、京都大学文学部卒業。高野山大学、名古屋大学、大阪大学、同志社大学を経て、立命館大学フェロー、大阪大学名誉教授、文学博士。専攻、中国哲学史。月刊『Hanada』で「一定不易」を連載中。

関連する投稿


【スクープ!】中国ドローン侵略はすでに始まっている|山崎文明

【スクープ!】中国ドローン侵略はすでに始まっている|山崎文明

いま世界中あらゆる場面で使用されているドローン。ところが、その市場シェアの8割が中国製であることはあまり知られていない。中国に蓄積され続ける空撮データ、“丸裸”にされる日本の国土、このままでは近い将来、人民解放軍のドローン攻撃に晒される日が確実に来る――。報じられない中国ドローン侵略の実態を緊急レポート。


岩田清文『中国、日本侵攻のリアル』/中国の「ハイブリッド侵攻」に備えよ

岩田清文『中国、日本侵攻のリアル』/中国の「ハイブリッド侵攻」に備えよ

「このままでは先島諸島の防衛は不可能」……元陸自トップが衝撃の告白。37年間の自衛隊勤務経験に基づく豊富な事例と教訓から、自衛隊という組織と人に本気の改革を迫る一冊。「新しい戦争」の世界的変化についていけない日本人に向けて、ハイブリッド戦による侵略の脅威を完全解説した本書の書評です。


【脱北作家 慟哭の独占手記】 文在寅は脱北者虐殺犯だ!(前編)|李主成

【脱北作家 慟哭の独占手記】 文在寅は脱北者虐殺犯だ!(前編)|李主成

「文在寅は人権派弁護士、親北派政治家として知られているが、その実は政治目的のためなら人命をも犠牲にする冷酷で残忍な男だ。私は文在寅の本性、脱北者がおかれている現状を日本の読者に何としても知ってもらいたいと思い、筆をとった」ーーある脱北作家が命懸けで綴った慟哭の手記。


【脱北作家 慟哭の独占手記】 文在寅は脱北者虐殺犯だ!(後編)|李主成

【脱北作家 慟哭の独占手記】 文在寅は脱北者虐殺犯だ!(後編)|李主成

「文在寅は人権派弁護士、親北派政治家として知られているが、その実は政治目的のためなら人命をも犠牲にする冷酷で残忍な男だ。私は文在寅の本性、脱北者がおかれている現状を日本の読者に何としても知ってもらいたいと思い、筆をとった」ーーある脱北作家が命懸けで綴った慟哭の手記。


문재인 대통령, 선거 개입의 "전과"(文在寅大統領に選挙介入の"前科")|변희재(邊熙宰)

문재인 대통령, 선거 개입의 "전과"(文在寅大統領に選挙介入の"前科")|변희재(邊熙宰)

"문재인 정권은 울산 시장과 같은 공직자의 선거 뿐만 아니라, 독립적인 민간 단체에까지 개입하고, 반대자나 보수파, 반공파들을 경찰과 검찰의 수사, 정부기관의 감사를 사용하고 섬멸시키고 있다. 보도되지 않는 문재인의 ‘전과’를 고발한다!


最新の投稿


事実を言って何が悪い!『反日種族の常識』発刊|室谷克実

事実を言って何が悪い!『反日種族の常識』発刊|室谷克実

これまで日本ではほとんど伝えられていなかった反日種族の常態(思考の仕方と行動)を一冊に纏めました。本書に書かれた「18のファクト」は全て韓国も認め報じています。ところが日本では「ヘイトだ!」と批判され一切報じられません。「韓国に関しては、事実であっても書いてはいけないことがある」と自制している限り、日本の国益は永遠に損なわれ続けるでしょう。今こそ全国民が知っておきたい韓国批判の新常識。


尖閣諸島に米軍基地設置 早ければ2021年にも|山崎文明

尖閣諸島に米軍基地設置 早ければ2021年にも|山崎文明

「2021年に新たな基地を尖閣に作ることを検討している」――米陸軍長官による驚きの発言!次世代の戦い「マルチドメイン作戦」とは何か。戦略重要拠点としての尖閣、米陸軍長官発言の真意と意味を緊急分析。今、日米同盟は試されている!!


「2020年3月号」新聞広告大公開!

「2020年3月号」新聞広告大公開!

「違い」がわかるみなさまへ。広告がおもしろければ、雑誌もおもしろい!雑誌がおもしろければ、広告もおもしろい!あなたが読みたい記事が、ここにはある!


中国外務省が大絶賛したNHKスペシャル「731部隊の真実」に重大疑問|早坂隆

中国外務省が大絶賛したNHKスペシャル「731部隊の真実」に重大疑問|早坂隆

史実を殺す過剰な演出、故人を一方的に批判し断罪、結論ありきの構成。「NHKスペシャル 731部隊の真実~エリート医学者と人体実験」はあまりにも問題が多すぎる。NHKは膨大な予算(受信料)をかけて「中国を喜ばせるプロパガンダ番組」を制作しているのではないか。


月刊『Hanada』2020年3月春雷号

月刊『Hanada』2020年3月春雷号

「はい、終わり。日本は終わりです」の「山本太郎」、野党連合政権を目指す「共産党」、逃げ恥「ゴーン」、韓国最大の反日組織「VANK」、皇室を歪める「内閣法制局」、野党の「軍事音痴」、暴飲暴食が止まらない「金正恩」、無能の帝王「習近平」、主権を守った「台湾」、「除染詐欺」の広告塔「森ゆうこ」、反日種族主義代表幹事(?)の「青木理」など、3月号も話題の記事が満載!「なんでも反対」の野党やメディアに代わって、重要課題を提起!読みたい記事が、ここにはある!