籠池長男が反省告白 両親は安倍総理に謝れ!|小川榮太郎×籠池佳茂

籠池長男が反省告白 両親は安倍総理に謝れ!|小川榮太郎×籠池佳茂

月刊『Hanada』2018年9月号に掲載され、大反響を呼んだ「籠池長男が反省告白 両親は安倍総理に謝れ!」の全文をついに公開!「森友問題とは何だったのか?」。衝撃の真実がいま明らかになる――。


「保守に見放された」

籠池 そして2月20日、財務省理財局から、「長期出張に出たことにしてはどうか」 「トラック4,000台でゴミを運び出したと言ってくれないか」という、いわゆる「雲隠れ」と「口裏合わせ」の要請があったのです。

編集部 この件は昨年3月15日の衆院財務金融委員会で、佐川宣寿理財局長(当時)が「財務省として、隠れてくれなどと言った事実はございません」と否定し、今年の証人喚問でも否定していたのですが、今年4月になって太田充現理財局長が「電話をしていた」と認めています。

小川 財務省から「雲隠れしろ」と実際に示唆されていたこと、これには心底、驚きました。私は自著では、「こんな荒唐無稽な話はあり得ない」と書いてしまった。

朝日に訴えられたにもかかわらず、今日まで訂正の必要のほとんどない本だと自負していますが、この点は訂正しなければなりません。理財局自体もパニック状態だったのでしょう。

籠池 父はその電話を受けて、実際に10日ほど自宅を離れ、以降2月末までマスコミに対する説明を行いませんでした。しかしその間に、事態はどんどん悪くなっていった。

2月22日には、新設小学校の認可を出すはずの大阪府私学課の私学審議会が、認可の結論を持ち越しにしました。もし認可がおりなければ小学校は開校できないし、開校できなければ資金繰りも立ち行かない。

大阪府しか持っていないはずの寄付名簿などの書類がマスコミに流出したり、申請書類の不備が学園側に連絡が来る前にメディアで報じられるなど、不可解な動きもありました。

また、これまで塚本幼稚園を応援し、幼稚園にも講演に来てくださっていた保守派の論客の方のなかで、「たしかに講演には行ったが、どうもヘンな学校、ヘンな理事長夫妻だった」 「森友学園はよく知らない」 「現在は疎遠である」という姿勢を見せる方々もいらっしゃった。

そして、当初から日本会議と父の関係が報じられていましたが、日本会議の関係者が「森友学園は保守ではない」など否定的な発言をメディアに対して行い、日本会議大阪も2月17日に「日本会議大阪は森友学園の土地取得に全く関与していない」と週刊誌向けの抗議文を公表しました。

父は日本会議で長年、熱心に活動していただけに、なぜそこまでするのかという反感を、私だけでなく両親も持っていました。

そのため、両親は「自分たちだけが悪者にされるのではないか。国や大阪府、そして小学校建設を応援してくれていたはずの保守の人たちまで自分たちを見放そうとしている」との思いを強めていったのです。

「ご両親は悪くない」

小川 保守派の皆さんがさーっと引いていったのは疑問でしたね。たしかに、テレビが塚本幼稚園の異常性を強調して、もう何だかとんでもない存在に見えていたから距離を置きたいと思う気持ちはわかるけれど。

籠池 視聴率が取れたそうですね。家の前にも、小学校予定地の周りにも、幼稚園の周りにも、多数のマスコミが来ていました。

そこで、これ以上黙っていたらもっと大変なことになると考えた両親は、3月10日に会見を行うと決め、私は会見の3時間前に急遽呼び出され、会見場で同席することになったのです。

編集部 会見時、本来、同席すべき弁護士がいませんでしたね。

籠池 当時の代理人は北浜法律事務所の酒井康夫弁護士で、会見前の打ち合わせには同席していました。しかし、この頃にはもう代理人を降りたいと父に言っていたそうです。大騒動になって、自分ではこれ以上抱えきれないと思ったのかもしれません。

しかし、国有地売却の窓口になっていた近畿財務局との法的な部分を含む折衝は、酒井弁護士が多くを知っていたので、いま辞められたら困ると何とか慰留していた。

会見前に用意していた想定問答のやり取りのなかに、「小学校の認可は取り下げ、理事長は辞任する」とあったので私は疑問に思ったのですが、とにかく会見に出ることになった。

国有地売却も小学校の認可の問題も、すべての経緯を把握しているわけではない状態で会見に臨まざるを得なくなったのです。

小川 そこで、のちに「籠池夫妻のメディア対応の窓口」となる著述家の菅野完氏と対面することになった。

籠池 はい。彼も会見に出ており、質疑応答で挙手したのです。

編集部 前理事長が「あんたが菅野さんか」と言ったあの場面ですね。

籠池 父は、菅野氏がこの時点で塚本幼稚園での虐待などについて取材したり、記事を書いたりしていたのを知っていたようです。だからああいう反応になったのでしょう。しかしいま考えれば、これが大きな運命の分かれ道になりました。

翌日、菅野氏から私に会いたいと連絡があり、「なぜ会う必要があるのか」と返すと、「右も左も騒動を利用する奴がいる」という返事が来て、その内容が当時の自分の心情に合っていたため、会うことになりました。

編集部 菅野氏は当時、幼稚園の教育内容を批判していた急先鋒でした。16年4月に出した『日本会議の研究』(扶桑社新書)でも、塚本幼稚園を批判的に取り上げています。

籠池 そのことを知らなかったのです。本が出た時には「日本会議もやっと有名になってきたな」とは思いましたし、パラパラっと見て批判的な内容であることは分かりましたが、きちんと読んではいませんでした。

とにかく当時は、一所懸命やってきた父や母が、一方的に叩かれていて全くいいところがない状態。私自身も両親も、家の前を取り囲んでいるメディアスクラムから逃れたい一心でした。菅野氏はそんな私の意見に同調し、学園の方針を批判するようなことは言っていなかったと思います。

さらに翌日も会いました。私の祖父で森友学園の創設者である森友寛について、実によく調べていた。菅野氏は、「ご両親は悪くない。悪いのは大阪府であり、財務省だ」 「自分は役人を刺したい」と話していた。

当時はそんな意見を聞くのも初めてだったので、「それなら父に会って話を聞いてくれ」と言って、自宅へ連れて行ったのです。

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