この間、3分40秒、番組の言う「キーマン」とは、何のことはなく、自民党から党員資格停止処分を受けた下村博文氏でした。
この問題については、今週特に目立った進展はありませんでしたが、『サンデーモーニング』は、他愛もない下村氏の発言をつかって、自民党を徹底的に叩き続けたのです。
選挙妨害問題に消極的なサンモニ
膳場貴子氏:裏金をめぐる波紋が収まりませんね。そして、つばさの党の事件と共に駒田さんからさらに詳しくお伝えください。
駒田健吾アナ:まずは、政治とカネの問題から参りましょう。
駒田アナの説明は、政治資金不記載問題に1分、選挙妨害問題に40秒を充てました。
極めて、不可解な点は、『サンデーモーニング』が、政治資金不記載問題と選挙妨害問題という誰から見ても全く関係のない2つの問題を無理やり同時に取り上げ、このうち大きな進展があったわけでもない政治資金不記載問題を大きく取り上げ、大きな進展があった選挙妨害問題を小さく取り扱ったのです。
もし『サンデーモーニング』の番組スタッフに少しでも公共性を尊重する感覚があるのであれば、大きな社会問題となっている選挙妨害問題については、家宅捜索があった13日の月曜日の話題、あるいは逮捕があった17日の金曜日の話題として単独で取り上げるのが常識と思いますが、彼らはこの問題を何の関係もない15日の水曜日の話題、しかもサブの話題として取り扱ったのです。
このことから言えるのは、『サンデーモーニング』はこの問題を取り扱うことに消極的であるということです。というか、取り上げざるを得ないのでアリバイ的に取り上げたと考えるのがむしろ蓋然的です。
面白いことに、スタジオトークもほとんど選挙妨害問題を取り上げずに、政治資金不記載問題による自民党バッシングに終始しました。
膳場貴子氏:この二つの政治のニュースについて皆さんに伺っていきたいと思います。
藪中三十二氏:本質は裏金問題、政治と金との問題だと思うんですね。(中略)国民は騙されないぞということで厳しく見なきゃいけないと思います(1分30秒)。
佐藤千矢子氏:政治とカネのことを簡単に言っておくと、藪中さんがおっしゃった通りで、自民党のガヴァナンスがほぼ崩壊状態にある(中略)裏金問題は、政治とカネの問題はまったくまとまらないのが今の状態だと思いますね(2分)。
荻上チキ氏:まず自民党のことに関しては、一言で言うと「これからも抜け穴をください」というような法案を出してきた(10秒)。抜け穴をめぐっては、つばさの党の方でも議論になりましたね。(中略)民主主義とどう、折り合いをつけるかといのは、社会の方で問われていると言えますね(1分)。
松原耕二氏:この一週間驚いたのは、自民党議員からこんな声が出ていますが「政治資金改正をめぐる議論が自民党の力を削ごうとしている」と。被害者意識の塊みたいな声にあきれましたね。(中略)この政治資金さえできない党が国民負担増をどの顔で求められるのかという意味で統治能力がないんじゃないかと見ざるを得ないと思いますね(1分30秒)。
膳場貴子氏:では一週間続けます。15日の水曜日です。