結局は他力本願
荻上チキ氏:対話可能性というのはとても厳しい状況がある。ただそうした中でも、どういったように対話を続けていくのか、カタールや米国をはじめとして海外が呼びかけ続けることが一点。加えて停戦したという実績を作り続けること。一日一日と重ねることによって「攻撃というのは実際に止められるのだ」「その間にいろいろな支援はできるのだ」という実績を各国とイスラエル・パレスチナが共有して行くと。一日でも長く継続することがまずは重要だ。
荻上氏のコメントも、努力に訴えているだけで、紛争当事者を説得できる拘束条件を提案するものではありません。
みたらし加奈氏:武力戦争の影響を受けた子どもたちは戦争中も戦争後も不安症やうつ病の有病率が凄く上がる。兵士の25%は終戦から20年経ってもまだ戦争神経症の症状が続いている。一刻も早く終戦に向けて国際社会が介入して行くことは凄く大事だが、戦争が終わったとしても戦争の傷跡がずっと残り続けていて、イスラエル側で言うと、また新たなハマスを誕生させる連鎖の中にいることを私たちは忘れてはいけない。
戦争の心理学的被害については理解できますが、論点の解決にはなりません。