松原耕二氏と斎藤幸平氏
これも不当な論証です。ロシア・ベラルーシ除く全欧米諸国はカナダ案の休戦案に賛成しています。また米国・オーストリア・クロアチア・ツェコ・ハンガリーを除く全欧米諸国は、ヨルダン案には反対せず、棄権または賛成しています。
また、ハマスのテロリズムに報復攻撃したイスラエルとロシアに一方的に攻撃されたウクライナを同一視してダブルスタンダードと断罪するのはあまりにも乱暴な【アナロジーの乱用】です。加えて、休戦を求めるカナダ案に反対した多くのグローバルサウスにこそ問題があります。
自らの盲点を見抜けない
畠山澄子氏:日本は何をしているのか。広島G7サミットで議長の岸田氏が国際法に基づく秩序の重要性と平和へのコミットメントが大事だとあんなに言っていて棄権している。人道支援を最優先することにイエスと言えない日本は何なんだ。
畠山氏の主張とは真逆に、岸田政権は、国際法に基づく秩序の重要性と平和へのコミットメントが大事と考えたからこそ、休戦を求めてハマスのテロを非難するカナダ案に賛成し、休戦を求めてハマスのテロを非難しないヨルダン案を棄権したものと考えます。
ちなみに、日本が全体のバランスを考えた総合判断によってヨルダン案を棄権したことは上川陽子外務大臣によって既に説明されています。