日本の左翼は、まるで高市首相が世界の核廃絶を妨害しているかのように訴えますが、世界の核廃絶にとって、平和国家である日本の非核三原則の堅持の有無など、まったく影響がありません。
日本を含めた世界が、正面から向き合う必要性があるのは、核廃絶の動きに完全に逆行して核軍備を拡大している中国を強く非難することです。日本が非核三原則の堅持をしようがしまいが、中国が核軍備を拡大する以上、核廃絶は夢のまた夢です。
安田氏の的外れな言説は、むしろ未来の日本人の命のリスクを拡げるものです。
佐藤千矢子氏:長崎を最後に81年間、核兵器は使われていない。2022年にウクライナ戦争が始まってプーチンが核の脅しをしましたけれど、あれから4年半近く一応核兵器は使われていない。それはなぜだろうかと考えるんですね。
そうすると、核抑止が効いているという議論があるかもしれないけれども、やっぱり各国の外交努力があったりとか、非常に大きいのは核の非人道性、人類と共存できないという核のタブーと言われる国際的な規範作りが進んできた。それを主導してきたのは日本の被爆者の方たちですよね。
例えばプーチンだってレピュテーションリスクを考えるわけで、核を使うことによって世界で孤立したくないと、やっぱりそういうことに非常に寄与している。それが、日本がやってきたことだと思います。
プーチンが現在まで核を使っていないのは、各種のリスク・ベネフィット分析の結果として、現段階では核を使う必要性がないと判断したからに他なりません。
プーチン氏、核兵器「なぜか使わないと思われている」 米欧を牽制:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASS657T1GS65BQBQ36JM.htmlロシアのプーチン大統領は5日、米欧日など各国の通信社代表と会見した。「米欧はなぜかロシアが核兵器を使わないと考えている。主権と領土の保全が脅かされれば、あらゆる手段を使うことが可能だ」と述べ、自国が…
その中にレピュテーションリスク(悪い評判が広がるリスク)が含まれる可能性があるからと言って、それを主要な理由と断定するのはお花畑としか言いようがありません。プーチンの判断には、核抑止が効いているかもしれませんし、外交が効いているかもしれませんし、レピュテーションリスクが効いているかもしれません。
ただし、一般に専制支配者が最も恐れているのは、自分の評判が落ちることや自分が約束を破ることではなく、核戦争による相互確証破壊(MAD)によって自分の命が絶たれることです。この場合に最も効果を発揮するのが核抑止です。
あえていえば、そもそもプーチンが評判や外交のリスクを恐れるのであれば、ウクライナ戦争を始めていないはずです。

