【今週のサンモニ】勘違いで「核抑止」を徹底否定|藤原かずえ | Hanadaプラス
https://hanada-plus.jp/articles/1355『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。さて今週は……。
早速、各コメンテーターの主張を検証して行きたいと思います。
寺島実郎氏:日本人として、日本は米国の核の傘に守られているんだと。だから核抑止論にどうしても縛られて、及び腰の非核平和主義という中にいるのが日本の置かれている状況だと思います。だけでも、今まさに言われているように、核抑止論と言うのは、「相手は正気だ」という前提になるわけですよね。合理的判断してくるから抑止が効くと思っている。ところが、これだけ核が拡散している中で、相手は合理的な判断をすると言えるのか。
寺島氏が、核抑止は相手が合理的判断をするから有効であるという言説はその通りです。また、相手が合理的判断をするのかと言えば、そうとは限りません。完全に非合理的判断をする相手に攻撃をとどまらせるためには核抑止は無力です。核抑止には限界があります。
ただし、相手が完全に合理的判断をしない場合には、同時にすべての外交・軍縮の手段も無力となります。相手が完全に合理的判断をしないことを根拠に核抑止を否定するのであれば、外国・軍縮も否定しなければなりません。
少なくとも、相手が合理的判断をする場合には、核抑止は有効です。精神的な保障である外交よりは物理的な保障である核抑止の方が高い抑止効果をもつことは明らかです。事実、ロシアのプーチンは国際法を破ってウクライナを侵略していますが、ウクライナに対して核兵器を使っていません。
ちなみに、人間が完全に非合理的になる可能性は低く、合理性は限定的に残ります。後述しますが、合理性が残る限り、核抑止は無力にはなりません。

