アナウンサー:中国を訪問したトランプ大統領。友好ムードが演出され、上機嫌で始まった会談ですが、その後表情が一変しました。(中略)
会談には、名だたるアメリカ企業のトップらも同席。成果をアピールしたいトランプ氏の意を汲んでか、中国側は様々な品目の輸入拡大を受け入れたといいます。
しかしその一方で、習主席はカメラの前でこう釘を刺しました。
習近平国家主席(VTR):中米両国は『トゥキディデスの罠』を乗り越えて、大国関係の新たなあり方を切り拓けるだろうか。
アナウンサー:「トゥキディデスの罠」とは、古代ギリシャのアテネとスパルタの戦争を分析した歴史家の名前に由来し、新興国と、その台頭を恐れる覇権国家の間で戦争の危険性が高まる必然性を指します。中国とアメリカも戦争になりかねない、と示唆した形。その真意は、どこにあるのか。(中略)
台湾問題での厳しい牽制。武器の売却をめぐる警告なのでしょうか。
習近平は、イランに対する対応を交渉カードにして、明らかにトランプ氏を脅しています。これは、反社会勢力の脅しとよく類似しています。
すなわち、反社会勢力(中国共産党)が、団体(米国)の弱み(戦争継続)に付け込んで、その敵対勢力(イラン情勢)への対応を条件にシマ(台湾)の支配と不干渉を約束させようとするものです。
アナウンサー:トランプ氏は、会談前とは打って変わって、苦虫を嚙み潰したような表情。記者から台湾について問われると、普段は饒舌なトランプ氏が、台湾に関しては全く答えません。浮かない表情のまま立ち去ったのです。しかしその後、お気に入りの「FOX NEWS」のインタビューでは、このような発言が…
トランプ大統領(VTR):(台湾の)独立なんかで我々が9500マイルも移動して戦争するなんてごめんだ。台湾にも中国にも冷静になってもらいたい。
アナウンサー:この発言を受けて専門家は、 トランプ氏が台湾への武器売却で、中国に譲歩する可能性を指摘します。一方、台湾をめぐり踏み込んだ発言をしてきたのが、日本の高市総理。実は、トランプ氏は中国へ向かう直前、日本を名指しし、意味深な言葉を口にしていました。
トランプ大統領(VTR):台湾有事は起きないと思う。私は習近平主席と非常にいい関係を築いている。でも日本は台湾をすごく支持しているんだ。
アナウンサー:米中両大国が、日本の頭越しに、トランプ流の「ディール=取引」を進めているのでしょうか。
トランプ氏は、まさに「蛇に睨まれた蛙」の状態であり、習近平のご機嫌を取るために日本という大切な仲間まで非難しています。米国のイランに対する戦略的失敗は、トランプ氏の終戦に対する楽観的な見通しにありました。日本はその責任転嫁に使われているのです。
スタジオトークにおける今回の目加田説子氏のコメントは、まさにおっしゃる通りです。
目加田説子氏:中国は余裕綽々、米国と肩を並べるような大国なんだと言わんばかりの姿を世界の注目を集める舞台で見せつけた。(中略)
トランプ氏は借りてきた猫のように、いつものような暴言を吐くとか軽口をたたくこともなく、終始穏やかにしているしかなかった。


