相変わらず、禅問答を振りかざす寺島氏ですが、「わかりやすく」というたびに、禅問答のレベルが上がり、ドツボにハマってよりわかりにくくなるという困った存在です(笑)。
「2045年に日本が戦争に負けて100年」という小泉進次郎構文といい勝負の大上段に構えた前提を示した上で「100年経っても日本に米軍基地は今のままあるのか」という問いをする寺島氏ですが、「100年」というラウンド数字に何の意味があるのか、さっぱりわかりません。
米軍基地がその時あるか否かは、はっきり言ってその時の情勢によります。わずか5年後でも情勢が読めないのに、20年後の情勢など読めるわけがありません。その時に日本国民の生命と財産を守るために米軍基地が必要であるのならばあるでしょうし、必要でなければ返還を要求するのが常識的な考え方です。
ただし、返還を要求する確率は極めて低いと考えられます。なぜなら、その時までに中国共産党・ロシア専制体制・北朝鮮金王朝といった脅威のすべてが消滅する可能性は限りなく低いからです。
仮に日本が主体的に平和体制を築く構想を掲げたところで、すべては相手次第です。この禅問答に答えたところで、鬼が笑うだけです(笑)。
重要なのは、彼らを経済的に無力化する間接的アプローチ戦略で、平和裏に彼らに覇権を諦めさせることであり、それが成功するまでには、米軍基地は日本に必要であるということです。まぁ、私が答えても仕方がないことですが(笑)。
「なぜ自民党なんだ」の答えは簡単
三輪記子氏:自民党の総裁選を見ていると、じゃあなんで今までやらなかったのですかということを皆さんおっしゃっていて、しかも言われていることを野党が指摘していたわけだ。ということは野党の指摘は正しかったということを実質的には認めている人がたくさんいるなと。じゃあ、なぜ自民党なんだと。そこを皆さんは問うべきだ。さらに言うと、できるのか出来ないのかよくわからない。野党がずっとやってくれと言っていたことを今更やると言って総裁選を戦う。誰のためにやっているのか疑問だ。さらに裏金問題は勿論だが、統一教会問題もすごく有耶無耶にしている。リーダーとしてどう決着をつけるのか明らかにすべきだ。
自民党総裁候補の公約に野党が指摘していることが確かに含まれています。しかし、それはその候補の主張であり、自民党員が認めたわけではありません。各候補者の公約を見定めて総裁を選ぶのが総裁選の目的です。
また、「なぜ自民党なんだ」と言えば、自民党は責任ある国民政党であるからです。
例えば、立憲民主党の各候補は安保法制について、「すぐに変更現実的ではない(野田氏)」、「現状問題なし(枝野氏)」、「何にでも反対はダメ(泉氏)」などと、代表選を前にこれまでの主張を180度変えました。このような日本国民の生命と財産を守る最重要性政策にブレがないのが自民党であり、ブレまくっているのが立憲民主党であると言えます。
なお、「裏金問題」と俗に言われる政治資金不記載問題については、検察および党の調査によって該当者は既に処分されています。
また、統一教会問題については、ワイドショーが創造した魔女裁判であり、政治活動において合法的に接触しただけであり、違法行為を犯したわけでもない自民党議員には何の責任もありません。このことについては弁護士である三輪氏が一番よくわかっているはずです。
中村多伽氏:人気取りのために近視眼的になりがちだ。根本的にこれからの日本を考える時にどれくらい経済を強化していくのかとか、どれくらい暮らしやすい国にしていくのかというのが重要だ。一つ論点として、金融所得課税の話があったが、富裕層に対する課税の強化という見方をしている人も多いが、基本的に株式投資は、資産形成の手段として民主化されていくなかで、この規制がかなり冷や水になると思っている。
金を増やす手段としての投資だけではなく、投資の金がどこに行っているかと言うと、新しい産業、例えば、日本ではIPS細胞・バイオ・創薬の領域とか社会課題解決とか、まだまだ強化していかないといけない領域があるなかで、そこに対する投資予算が減って行くというのは根本的に国力の増強を妨げるものになる。もう少し大局観を見て政策提言して欲しい。