恐怖を煽って視聴率を稼ぐ
浜田敬子氏:政治家が過剰に脅威を煽って、国民を不安にさせ、対立分断は仕方ないとどんどん演出している。戦争で必ず得をする人たちがいる。
例えば、ロシアはウクライナ産の穀物の輸出を止めて自分たちの穀物をアフリカに。米国の軍需産業の株価はウクライナ侵攻から軒並み上がっている。誰が恩恵を被っているか冷静に見なければいけないし、一番被害を受けるのはウクライナの人たちだ。この演出に踊らされてはいけない。
これは根拠のない陰謀論です。ウクライナ産の穀物のシェアを奪うためにロシアは対立を煽っているのですか。軍需産業の株価を上げるために米国は対立を煽っているのですか。
いずれも蓋然性が強いとは言えません。このような番組の演出に踊らされてはいけません。
ちなみに『サンデーモーニング』が過剰にコロナを煽って国民を不安にさせ、視聴率を稼いだ可能性はあります。
コロナ死者数は第5波以前よりも第6波以降に圧倒的に増加したにも拘らず、国民がコロナを恐れなくなると『サンデーモーニング』はほとんどコロナを報道しなくなりました。
日本社会に深刻な打撃を与えた「テレビが煽ったコロナ禍」は一体何だったのか、いずれ検証する所存です。
「日本政府は軍事に加担するだけで外交をしない」と視聴者に植え付ける
青木理氏:日本が統治していた朝鮮半島が解放された後に分断された。しかも日本の高度成長のきっかけは朝鮮戦争の特需だ。朝鮮半島の現状に日本は責任がある。
見ていると、米国は北挑戦に対しては戦略的放置、韓国は完全に対決モード、日本は米国追従だけだ。果たしてこれでいいのだろうか。
地域の「一応大国」の日本が、自らがかつて統治した朝鮮半島とどう向き合うのか、再構築して、この緊張を少しでも和らげる、具体的に言えば、対話のルートを模索するとか日朝の会談をやるとか同時に考えないと、どんどん緊張ばかりが高まって最終的には再び戦火ということになりかねない。
関口宏氏:そういう外交とか政治という面において、日本は流されているよね。自分たちで何とかというものが出てこないで流されたまま行っている。