【今週のサンモニ】平和主義者のお花畑談議に花が咲く|藤原かずえ

【今週のサンモニ】平和主義者のお花畑談議に花が咲く|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。今週は田中優子氏、松尾貴史氏を中心にお送りします。いつもの青木理氏もいます。


NATOとの連携が日本の安全を脅かす?

今週のサンモニは、相も変わらない日本の過激なパシフィスト(=平和主義者)のコメンテーターのお花畑談議に花が咲きました。

田中優子氏:NATOが事務所を日本に構える話が出ていて、何でそんなことをするのか。東アジアでの緊張を高める。NATOとロシアの緊張感を東アジアに持ってくる。

田中優子氏

田中氏は、日本がNATOと連携することは東アジアに緊張をもたらし、日本の安全を脅かすかのように主張しています。しかしながら、この主張は明らかに不合理です。

人々が自由に生きるための礎となる環境である【平和 peace】を希求することは、極めて重要なテーマですが、残念なことに、人々が平和を希求するだけでは平和は得られません。世界には、他国に危害を与えずに自国の希求目的を達成しようとする自律した【平和国家 peace loving nation】だけではなく、他国に危害を与えても自国の希求目的を達成しようとする【ならず者国家 rogue nation】がいくつも存在しているからです。

このならず者国家を撲滅しない限り、平和国家には、ならず者国家から侵略されることで、国民の生命と財産を失う【リスク risk】が存在することになります。

このリスクを低下させるには、
①侵略の発生確率を低下させる【セキュリティ security】対策と
②侵略が発生した場合の損害を低下させる【セーフティ safety】対策
が必要となりますが、この両対策に共通して必要となるのが【強制力 coercion】としての【武力 force】です。

この強制力は、ならず者国家の【力ずくの暴力 brute force】よりも大きいことが必要です。このために自由主義諸国では価値観を共有できる国々とともに集団的自衛権を行使可能な同盟を組むことで強制力を結集しています。

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