高市早苗政調会長にも嚙みついた
発言は大炎上したが、当人は反省の色を見せるどころか翌週もグレンコ氏にみつき、6日にはやはりフジテレビの別番組で、自民党の高市早苗政調会長にも嚙みついた。
このときは、「中国を取り込まないと(対露)制裁の効きが弱いともいわれている」と聞き齧りの推論をもとに、「中国に頭を下げてでも、こっちに付いてもらう必要があるのでは」と食い下がっている。
一連の橋下発言をよく読むと、言いたいことの核心は3点。
①ウクライナはさっさと「降参」し、
②西側諸国はロシアに譲歩し、
③日本は中国様に最大限配慮をしろ。
橋下発言のさらなる嫌らしさのポイントは、「ウクライナ人の命が大事だから」という偽善の粉をまぶしつつ「降参せよ」と言うところだ。
遠く離れた自分の故郷が一方的な武力侵攻を受け、家族や友人の命が危ない。そんな状況のウクライナ人への惻隠の情というものが、橋下氏やフジテレビにはないのだろうか。
橋下徹よ、「不戦」を言いたいなら、在日ウクライナ人ではなく、モスクワでプーチンに向かって威勢よく吠えてこい。
(初出:月刊『Hanada』2022年5月号)