公共の電波を「私人」が乗っ取った
社会に何かしらのハザードが発生すると、それをネタに社会に過度な不安を与え、政権をスケープゴートにして全責任を押し付けるというのは、一部マスメディアや活動家の常套手段です。
彼らは、社会の不安を悪用して理不尽なゼロリスクを求めることで、問題解決に取り組む政権をヒステリックに批判するのです。そして、いつもこの茶番劇の犠牲にされるのは、社会で真面目に働いている善良な市民です。
一部マスメディアや活動家は、たとえば東日本大震災では、放射能デマを拡散して理不尽に原発を停止させ、国民と産業に多大なる電力料金のサーチャージを課しました。沖縄基地問題では、「新基地」なる理不尽な解釈で沖縄県民に辺野古基地を反対させ、世界一リスキーな飛行場を未だに放置しています。豊洲市場問題では、「安全と安心は違う」という理不尽なスローガンの下に不必要な環境浄化を行って、莫大な税金を無駄遣いしました。原発処理水の問題では、風評被害が発生するという理不尽なデマを流して、問題の解決を妨害しています。
そしていま、新型コロナウイルスの問題では、理不尽な根拠で政府の対策を罵倒して、社会を混乱させています。
今回の新型コロナウイルスの事案において、先頭に立って社会を混乱させているのが、朝のワイドショー『羽鳥慎一モーニングショー』です。
司会の羽鳥慎一氏とレギュラーコメンテーターの玉川徹氏(テレビ朝日)は御用コメンテーターとともに、連日にわたってヒステリックに政権を批判し、PCR検査を広く実施するようテレビ越しに要求してきました。まさに、公共の電波が特定の思想を持った私人に乗っ取られてしまったと言えます。
本記事では、時系列に沿って、この番組でどのような情報が流布されているのか紹介したいと思います。
さて、モーニングショーの具体的な放送内容を分析する前に、今回の新型コロナ事案の進行状況を簡単にまとめておきたいと思います。
2019.12.8 武漢で初感染
2020.1.1 武漢の市場閉鎖
1.16 日本で最初の感染者
1.20 中国、ヒトヒト感染発表
1.23 中国、武漢封鎖
1.24 中国、国内団体旅行禁止
1.25 日本、旅行者の感染確認
1.27 中国、国外団体旅行禁止
1.29 チャーター機第一便帰国
1.31 WHO公衆衛生緊急事態
2.1 日本、湖北省からの入国拒否
2.2 米国、中国全土から入国拒否
2.3 クルーズ船横浜到着
2.25 政府、基本方針発表
2.26 首相、イベント自粛要請
3.2 学校休業開始
3.11 WHOパンデミック宣言
3.13 改正特措法成立
実は、中国がコロナウイルスのヒトヒト感染を発表した翌日、モーニングショーは全く危機感もなく、「春節、中国人観光客に人気がある観光スポット」なる中国人観光客を歓迎する企画を呑気に放映していました。玉川氏にいたっては、フェイクニュースを流して箕面市長から抗議を受けたほどです。
ところが、この2日後に武漢封鎖が発表されると、一転して新型肺炎の話題をメインニュースとして報じることになります。そして、番組がヒステリックな政府批判を本格的に開始したのは1月末あたりからです。