膳場貴子氏:これで幕引きとはいかないと思います。皆さん、どう考えていますか。
もうこの段階で、スタジオ・トークの結論はバレバレです。コメンテーターは、競うように司会者を喜ばせるコメントを語り始めます。勿論そこに多様性は皆無です。
まるで、ネットのエコーチェンバーにおいて、インフルエンサー様のご意向に沿って太鼓持ちを競い合う信者とよく似ています(笑)
寺島”禅問答”の洗礼
寺島実郎氏:奇怪な印象を持つのは、岸田政権の本質に関わる疑問だが、アベ政治なるものを継承しながら検証も総括もしないままアベ派を排除する奇妙なコップの中の嵐みたいなものを見せられている。
今真相解明と言うが、何の真相ですかと。僕はアベ政治というものの総体をね。「日本を取り戻す」と安倍氏は再登場してきたが、取り戻した日本って何なんですかと、よく国民として考えないと。
例えば、アベノミクスなるものが行き着いた先、このまさに円安の状況。さらに、要するに、統一教会との関係から焙りだされてきている政治の構図。それからプーチンに手玉に取られた外交。まもなく首相自らの訪米が迫っているが、日米同盟で中国に向き合おうっていう流れの中にいるわけだが、本当にそれでいいのかと。
沖縄・尖閣のこと考えて、台湾有事。そういうことを考えてアメリカに対して同盟国として日本が何を言うのか、凄く問われている瞬間だ。そういうことをトータルに頭の中に入れて、いわゆる真相解明なるものに向き合わなければいけない。
今回初登場の膳場氏におかれましては、寺島氏のあまりに難易度が高い奇怪な禅問答の洗礼に強烈なショックを受けたことかと思いますが、これは寺島氏にとっては通常のコメントなので、『サンデーモーニング』の司会者としては慣れていただくしかありません(笑)。
政治資金不記載問題に統一教会とかプーチンの話題が出てくることを理解するには相当のスキルが必要ですが、一応「真相解明」というキーワードを使って安倍氏を非難しているので、番組の趣旨には合致しているコメントかと思います。