地学の専門家ら300名余による地層処分に関する声明文 | 原子力資料情報室(CNIC)
https://cnic.jp/5016010月30日、地学の専門家ら有志300人余りが、日本における高レベル放射性廃棄物の地層処分に根本的な疑問を呈する声明文を発表しました。従来の核ごみ最終処分政策の全面見直しを要求する内容になっています。当室は呼びかけ人に加わっていませんが、呼びかけ人からの要請を受け、声明文の内容を当室のホームページで...
そもそも科学の専門家であるのならば、根拠不明の結論を振りかざすのではなく、科学的な論文でJNC2000年レポートに反証する必要があります。
また、この問題における地質環境を妥当に評価できるのは、プロパーな地学の先生ではなく、地質工学の研究者です。
何よりも、田中氏のような精緻な工学も理学も経済学も理解していないド素人が、公共の電波を使って的を射ない【権威論証 argument from authority】を展開し、高圧的にプロジェクトを否定する方がとんでもないと言えます
聞きかじりのナイーヴなプロパガンダ
田中優子氏:岩盤は強いところもあるでしょうけれど、結局不均質だし、亀裂が多いし、活断層が未確認のところがたくさんある。そうすると、何が起こるかというと、地下水の流れが変化したり、亀裂とか断層ができたりすると放射性物質が漏れ出る可能性がある。そういうことを考えて、その科学的な議論に立ち戻るべきだという結論がもう出ている。にもかかわらず、継続するとか増やすとか言っていること自体、おかしいと思わなければいけない。
本当に支離滅裂です。少なくとも地層処分は、現実に広範に存在する堅硬緻密で均質で亀裂密度が少なく活断層が存在しない岩盤を選定して実施します。
このような岩盤は、例えば、東京電力(株)神流川地下発電所・関西電力(株)大河内地下発電所・波方国家石油ガス備蓄基地など、日本国内にいくらでも存在します。
ちなみにこれらの岩盤は10万年どころか約1億年前から堅硬緻密の状態を保っています。そもそも、地層処分に必要なエリアは、たかだか3km四方であり、このエリアが確保されればよいのです。
また、地下水シナリオについても、近年のグラウチング技術の向上で超低透水性の岩盤を形成することが可能になりました。田中氏の主張は論理的に破綻しています。聞きかじりのナイーヴなプロパガンダをやめて、科学的議論に立ち戻る必要があるのは田中氏の方です。