ジャーナリストとして、長らく旧統一教会追及の急先鋒である有田芳生氏は、この宮村氏と昵懇らしい。前回、後藤氏と同様、拉致監禁された医師・小出浩久氏の体験を紹介したが、監禁から軟禁状態に移行した小出氏の前に現れた有田氏は、宮村氏のことを「子供のように純粋で自分を飾らず、他人にへつらったりおべっかを使ったりしない人なんだよ」と評していた。
この“好人物”を有田氏は、古巣、立憲民主党の旧統一教会被害対策本部が開いた8月18日の第7回会合に出席させ、多くの信者の脱会に多大な尽力をした人物であると紹介、宮村氏は集まった議員たちの前で話をしたようだ。
終了後、同本部事務局長の石橋通宏参議院議員は、「宮村さんからは長年にわたる脱会支援の活動紹介と、なぜ信者の方々は自ら脱退とならないのか、完全にマインドコントロールの状態に陥っているなか、いかに脱会が難しいのかなど、貴重なお話をいただいた」とコメントしている。
なおマインドコントロールとは、ある宗教をカルトと決めつけて批判する側が都合よく持ち出す単なる俗説であり、心理学や精神医学などの学問的な裏づけや定義などはまったくなされていない疑似科学である。
もはや、何をかいわんやだ。
紀藤正樹弁護士の不可解な言動
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1956年、横浜市生まれ。立教大学社会学部卒。専門誌、編集プロダクション勤務を経て、フリーに。犯罪、ロシアなどをテーマに取材、執筆活動を行っている。著書に『スターリン 家族の肖像』(文藝春秋)、『暗殺国家ロシア 消 されたジャーナリストを追う』(新潮社)などがある。2007年に『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮社)で第六回新潮ドキュメント賞を受賞。