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週末読むならこの1冊

書評:青山和弘『恩讐と迷走の日本政治』

青山和弘『恩讐と迷走の日本政治 記者だけが知る永田町の肉声ドキュメント

政治家とは、日本テレビ官邸キャップという立場の記者に、ここまで率直な思いを吐露するものなのか。

昨年の「モリカケ国会」の舞台裏で、政治家たちが記者に語った生の声だ。

「ああいった国会審議を続けてもしょうがないだろ」「民進党は何がやりたいの?」「籠池は嘘つきだから」――安倍晋三総理の言葉だ。

一方、解散総選挙を受けて、枝野幸男議員は「こっちが議席を減らすことはないよ」。だが「小池は信用できない。でもほかに道はない」と述べた前原誠司議員の決断によって、野党第一党だった民進党は事実上、消滅した。まさに一寸先は闇だ。

昨年一年のドタバタの経緯をおさらいでき、記者と政治家の距離感や空気感もよく伝わってくる。この政治の混乱を、ある人は「罰ゲーム」と評した。終わらぬ罰ゲームの舞台裏で、今日も様々な思惑や言葉が飛び交っている。

〈取材当時は書けなかったこと〉を本書で明かし、記者らしい俯瞰した視点で綴った「永田町ドラマ」。読者の知的好奇心と、政治意識を痛烈に刺激する。


文藝春秋 1512円(税込)

 

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  1. 編集部

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